カラスが鳴くと不吉が起きるという。


「……アンタはあちらさんと行きたかったんと違うか?」


森の中、三蔵達と別れたヘイゼルはガトにそう尋ねる。


「邪魔か。」
「そない言うてんちゃうがなッ」
「じゃあ何を怒っている?」
「怒ってへんわ!!」


だが返って来たのはそんな言葉で……
ヘイゼルは『阿呆くさ』と呟くと、一つ溜め息をついてガトが訳の判らないまま『すまん』と謝った……

刹那…


バサバサとカラスが一斉に飛び上がって……


「………遠路はるばる…『桃源郷』へようこそ天使ちゃん?」
「アンタ……」


現れたのは……


「烏哭はんやないか…!!」


暗闇の様な……男だった。






『異色の街〜違和感〜』





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