ある所に、一人の人間の男の子がいました。
彼は幼い頃に捨てられ、孤児院で育ちます。
そんな彼には双子の姉がいて別々に暮らして居たのですが、ある日やっと再会します。
男の子は成長し、やがて双子の姉を愛してしまいます。
姉もまた彼を受け入れ、彼らは二人で暮らすため一生懸命に働きました。

けれど……

運命は突然変ってしまったのです。
町にやって来た『百眼魔王』の一族から娘達を守るため、町の男達は彼の姉を身代わりに差し出しました。
その事実に男は豹変しました。
只一人の女性を救うため、百眼魔王の城に一人乗り込み、彼女が『好きだ』と言ってくれた両の手を血に染め、次々と妖怪達を殺して行きました。
そうして、やっと見つけた彼女に共に帰ろうと言った男に……


『……もう遅いよ 悟能』


『このお腹の中にはね あの化け物の子供がいるの……だから…』


『さよなら 悟能』


ねぇ……もし君がこの話を聞いたなら、どんな反応をするんだろうか………


貴女は僕を……

軽蔑しますか?






『白詰草〜戯曲〜』





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