■甘寧考察■
『その時は俺の手で殺してやるよ。』
「たびたび些細な事で人を斬り殺しては、上司である呂蒙に諫められていた」
(Wikipediaより抜粋)
甘寧は火のような男だと思います。水族出身と聞くと水のイメージが浮かびがちですが、私にはどちらかと言うと凌統の方が水のイメージです。
つかみ所がまったくなくて、形を成さず、流れゆくのみ。それに比べるとやっぱり甘寧の気性の激しさは、調べれば調べるほど火のような男に思えます。火を使う陸遜が灯り(夜の闇に揺らめく暖炉の炎)だとすると、甘寧はそのまま昼間の灼熱の太陽みたいだと思います。
彼には向日葵の花がよく似合うと思います。向日葵=太陽に憧れて、ずっと上を向き続けている花だとかいう話をなにかで聞いた事があります。
『勿忘草』では彼の真っ直ぐである意味純粋な部分を強調して書いたつもりですが(書けているかどうかは別として)裏での彼は俺様党の馬超と同じくもうそのまま、力づくで迫ってくるイメージです。
『宴の後で…』の甘寧が好きだ、と言って下さる方がいてとても嬉しかったです。今までじっと状況を静観していた彼ですが、このままだと夢主がライバル(凌統や陸遜)に奪われてしまうと知った甘寧は、実力行使にでるという流れで書いてみました。
それで最後に冒頭のセリフが出る訳ですが、これは陸遜とかとはまた違った意味での殺意です。織田信長の「泣かぬなら 殺してしまおう ホトトギス」みたいなものです。もうそのまんまですね。
でもそれはそれで彼なりの真っ直ぐな愛情表現の表れで、好きな女が自分以外の男を選ぶ位なら自分の手で、永遠に手に入れる。だから覚悟しておけよ、と夢主に念を押している訳です。甘寧の激しさに、夢主はとっくに気絶していましたが……。
ある意味それだけ、一途で真っ直ぐ。それが自分の中にある彼のイメージです。
[TOP]