裏考察 | ナノ

■珠稀考察■

『そして俺は、この世の何よりも孤独の世界を愛してる。』

≪僕は自分がなぜ生きていなければならないのか、それが全然わからないのです≫
(by太宰治)

甘寧夢『Dead End』で初登場した彼=珠稀は当サイトで二人目のオリキャラです。

一人目の秦が無双キャラとは全く異なる『純粋』さの象徴でもあり、善の象徴でもあるオリキャラであるという前提がありました。

それなので、二人目のオリキャラである珠稀については全くその正反対、秦とは間逆の価値観を持った『純粋な悪』としての位置付けにしてあります。

善と悪。一般の兵卒である秦に対して、裏社会の帝王として君臨している珠稀。

人を殺すことに未だ躊躇いを感じている秦と、人を殺めることにむしろ喜びを感じている珠稀。

性格的なものといい、価値観の相違といい、その立場も身分も、夢主に対する距離感も何もかも、何一つ一致している部分が無く、その全てが対照的なキャラクターです。

珠稀夢の『Under World』にて『≪人類愛≫などという幻想を完全否定した、悪魔的な程のニヒリズム』との記載がされているように、ドS党要素を持つ彼は他のドSメンズ達と同じような虚無主義の男です。

ニヒリズム(Nihilism)(ラテン語のNihil(無)より、虚無主義)とは、この世界=特に私達が生きているような、過去および現在における我々『人間の存在』という物は全く無意味な存在である。

『それ』が存在する為の意義や目的、理解できるような真理、本質的な価値などは何もない、と主張する哲学的な立場の事だと言われています。(参考=Wikipedia)

この世に存在する全ての物は、無価値、偽り、仮象であるという事を踏まえた上で、自らの人生に向き合って、一日一日を生きていくのが『強さのニヒリズム』。

そして何も信じられない事に絶望し、その場その場の状況に身を任せ、他者に流されるままに生きていくのが『弱さのニヒリズム』。

ニヒリストは上記の二種類に分かれるとする一説があるのですが、その説に従って考えてみると、自サイトでのドS党員(曹丕、司馬懿、三成、珠稀)は、より前者の生き方に近いのではないかと思います。

全ての物は無価値、偽り、仮象であると自分達は知っているからこそ、誰の言うことにも従わず、誰にも媚びず、屈せず、ただ一つ、自らの信ずる道のみを突き進んでいきたいと願う。

≪最高のものを求める人は、つねにわが道を行く。人間は最高のものを決して共存しない。幸福になろうとする人はまず孤独であれ≫
(byハーマーリング)

そう思っている彼らにとっては、自分たちの心の領域にズケズケと踏み込んでくる人間は迷惑この上ない対象であって、自分たちの考え方や価値観に疑念を抱き、

「そんな考え方は間違っているわ。人は一人では生きていけないものよ。私の愛で貴方という人間を変えてみせるわ。フンフン!!(鼻息荒い)」

と言い出す類の人間は、心引かれるどころかドン引きであり、軽蔑に値する存在ではないかと思われます。

そんな彼らのようなドSメンズの愛情を得る為には、あくまでも彼の意志や性格を尊重し、黙ってその背中を見送って、影ながらそっと彼らの事を見守るのが一番なのではないかな…というのが自分なりに考えてみた攻略法です。

モテモテで手強い男性が多い男性陣の中でも一番陥落させるのが難しい部類に入ると思われるドSメンズですが、その分そんな彼らの『特別な女性』になる事が出来た時の喜びは、他の男性以上の物ではないかと推察されます。

与えられるキス一つでも特別感を抱いてしまうのは、普段は冷たくて近寄りがたいドSメンズ特有の物かもしれません。

ちなみに珠稀は甘寧や馬兄貴等の俺様男子に匹敵する酒飲みです。その酒豪っぷりは、どれだけ強い酒を飲んでも全く顔色を変えない彼の様子を見ても容易に推察が出来ます。

≪酒を飲め。こう悲しみの多い人生は眠るか酔うかしてすごしたほうがよかろう。≫
(byオマル・ハイヤーム)

酒とタバコをこよなく愛する珠稀は、この世の酸いも甘いも噛み分けたセクシーな大人の男性。同時に、時々少年のような無邪気な部分も見せたりして、何が何だかよく分からない。

本当の彼はどんな人なんだろう…と夢主が苦悩する、というのが彼の夢を書く時にイメージしている珠稀の男性像です。

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