性的敗北によって淫紋が出るらしいが、俺のコレは刺青だ

まえがき
タイトルそのまま(?)のスケベオンリー短編連作小説です。
近親相姦ネタですが葛藤要素ゼロのファンタジーエロ。

魔王の息子の長男受けで攻めは魔王と魔王の息子たち。
ちなみに仲良しラブラブえろえろ溺愛系になります。


現在ファンボックスに掲載しているのは【三男×長男】
敬語弟攻め、むっつり、弟×兄、絶倫
結腸責め、男性妊娠、肉体改造、軽い淫語、搾乳、
限定的なガチムチ化、あほえろ 要素があります。


攻め視点があるほうがエロのバリエーションが増えてちょっぴりハードになる感じ、です?
(ヤンデレ執着愛は攻め視点のほうが、より感じられると思います)

前編:受け視点(掲載)→攻め視点(ファンボックス)
後編:受け視点(掲載)→攻め視点(ファンボックス)→おまけ(ファンボックス)


下記から【三男×長男】の前編後編の受け視点のみお読みいただけます。


性的敗北によって淫紋が出るらしいが、俺のコレは刺青だ【三男×長男】



本能で生きる魔族にとってプライドなど意味がない物だった。
千年前までは――。

人間の世界を征服し終えて千年の時が経った。
魔族たちは馬鹿にしていた人間の非効率な国づくりを真似た。
遊んでいるのだ。

寿命が長く、簡単には死なない魔族たちは人間を家畜に落として退屈していた。
自分たちを脅かす存在がない日常は面白味がない。
そして、魔王を倒せる勇者を作ろうという謎のプロジェクトが立ち上がる。
主導するのは魔王の子供たちだ。

魔界の貴公子たちは、一人以外は愛されて尊敬されていた。

愛されず尊敬もされていないのが、長男であるキリット。俺だ。
弟たちに成長を追い越された能無しの無力な長男。

それだけではなく、俺にはへそを中心にした刺青がある。
これが性的敗北をした魔族に浮かび上がる淫紋だとして嘲笑の的だった。
失礼極まりない。

この刺青は淫紋ではなく体が弱く生まれてしまった俺のために父である魔王が施した魔法陣的な刺青なのだが、人間じみた魔族たちは人の足を引っ張りたくて仕方がないらしい。

魔王にも、魔王の息子たちにも隙はない。
俺以外はみんな立派なので、叩く隙がある俺がターゲットになっている。嫌われ者の役立たずでも構わないとは思えない。
開き直って割り切ってしまえばいいのかもしれない。
そんな諦めが心にチラつく。

多種多様な姿の弟たちを思い出すと挫けてばかりはいられない。

家族は俺に優しいので、無力感を覚え続ける状況はつらいが、弟の中には二足歩行ではない子もいる。
力は強くても特殊な環境でしか活動できなかったり、誰にも知覚されないといった悲しいこともある。

俺の問題は生まれたときに体が弱く、今もこれといった能力を持たないことぐらいだ。
食事を摂らなくとも刺青のおかげで生きていける。
魔王である父の行動は間違っていなかった。
知識不足な今どきの魔族たちが悪い。

体が弱かったせいなのか、俺は魔界の食事が合わない。

家畜にした人間の血や肉や精神的なエネルギーなどを搾り取って食事にしている魔族が多い中、俺は妖精が育てる花の蜜と聖なる湧き水しか口にしない。
二番目の弟も似たような状況だが、俺と違って花の蜜や湧き水がなければ生活できないわけじゃないので前提が違う。

うまく食事が出来ない俺のために活躍するのが刺青だ。
もちろん、刺青は補助でしかない。
効率のいいエネルギー変換装置のようなものだ。

俺はもう子供じゃないので、ちゃんと魔族らしい食事の摂り方だって出来る。餌を貰うのを待ってる雛鳥でもないので、自分の足で食事を求めて動くのだ。

こげ茶色の落ち着いた扉の前で一呼吸。
ノックをする前に俺の到着に気づいたのか、扉が開けられた。

真面目に仕事をしている三番目の弟の執務室を訪ねた。
俺が部屋を訪れると弟の部下たちは、ささっと席を外す。
嫌われている。
目も合わせてもらえない徹底した嫌われっぷりだ。

俺が来たことに弟は驚かないし、追い出すこともない。
賢い子なので時間帯から食事のお願いだと察しているのだろう。
書類仕事を中断させる無能と弟の部下たちに陰で罵られていたとしても事実なので気にしないことにする。

弟の仕事に影響を出さないため壁にかけられた鏡に触れる。

鏡の中に映る執務室には本来あるべき書類の積まれた机ではなく大きなベッドが置かれていた。
鏡の中に同じようで違った、別の世界が広がっている。
俺の力では弟が作り上げた別世界である鏡の中に入れない。
が、俺が鏡の中に入ろうとする意志を見せて弟が無視したことは一度もない。

後ろから抱きしめられて「嬉しいです」と囁かれる。
文官である弟だが、俺よりも体格がいい。

完全に弟の腕の中に抱きこまれるような体格にムスッとしていると弟は眼鏡を外して、俺にキスをして一緒に鏡の中に入っていく。

俺が本当に不機嫌になる前に動かれてしまうので、いつだって弟に文句を言うタイミングがない。


鏡の中は完全に弟の世界だ。
室内は執務室そのまま。
机とベッドが交換されているだけにしか感じない。

何度も俺はこの場所に入ったことがあるので不思議な場所だと知っている。
鏡の中にいる間は外の時間が動いていない。

この世界に居るということは、弟の胎内に入っているようなものらしい。
弟が好き何でもできる空間。

俺が願えば、この場にいる時だけ筋肉を増量したり、身長をプラスしてくれる。
ただ、理想の肉体は鏡の中にいるときしか維持されない。
立派な筋肉ボディを知ってしまうと鏡から出たときに本来の自分の貧弱さに落ち込むことになる。

「僕を指名したってことは、兄さんすぐ欲しいんですか?」

理知的な弟の声音に照れ笑いを浮かべる。
そんなことで誤魔化せるはずもないが、弟に食事をねだるのは恥ずかしい。

弟の言う「すぐ欲しいのか」というのは、お腹が空いているのか聞いているのと同じだ。

寝たのが朝方だったため、朝ご飯の時間に起きられなかった。
今はお昼ご飯すら終わったおやつ時間だ。
兄の威厳を保つため簡単に「腹減った」と言えない。
いつだって余裕を持っていたい。

「最近、ビオスと長くシテないから……いっぱい一緒に居たいって思ったんだ。ダメだったか?」

うかがうような俺の言葉に弟はあっさり騙された。
弟たちはみんな俺のことを信じすぎている。

熱のこもった吐息と美しい顔を歪めるぐらいの欲望に目が見開かれている。
弟は歪んだ顔すら美しく艶めかしい。

スッキリとした綺麗な顔立ちに似合う、寒い日に吐き出した息のような髪の色。
瞳は苔が生えている途中の石のように灰色と濃い緑が混ざり合っている。

体格は人間の中では大柄に分類されるが、魔族ではまだまだ細身。
弟よりも細くて小さい俺が最弱あつかいされるのも仕方がない。

弟の筋肉量は運動をしてい何も関わらず多い。
地面を殴って地図を作り直させることぐらい簡単だ。

細身とはいえそれは執務中のスーツが似合うように体格を制御しているせいだろう。大抵の魔族に力比べで勝てる。
魔界の貴公子は伊達じゃない。

弟は豪快に服を脱いで全裸になった。
人間に作らせているらしい特注のスーツは弟をスタイリッシュでこの世で一番頭が良さそうに見せているが、本人は着るものにこだわりがないようだ。

ものすごく似合っている眼鏡も伊達なので、俺とのキスに邪魔だと思えば適当に放り投げてしまう。

弟の素直な性格は体にも出ている。準備万端だと教えるようにちんちんは元気よく上向きになり、玉袋は重々しさを感じさせて精液でパンパンなのを見せつけてくる。

「俺にいっぱい、中出ししたい?」

思わずからかってしまったが、聞くまでもない。
歯がぶつかりそうな勢いでキスをされて、ベッドに押し倒された。
我慢が出来ないかわいい奴だ。
ただ、今回の訪問は食事のためだけではないと説明しないといけない。
すぐにでも中出ししたいと弟のちんちんがおねだりしているのを横目で見ながら肩を軽く叩く。
弟たちはそれぞれ能力も性癖も違う。

「俺、ビオスとの子作りに最適な筋肉質な体が良いなあ」

ひ弱な普通の俺では全力の弟に押し負けてしまう。
今もベッドに押し倒されて起き上がれない。
弟と体格差がありすぎる。

そして、現在の完全に興奮状態の弟のちんちんは俺を壊そうとする。
準備もなくこのままの挿入は難しい。

ただし俺の理想であるガチムチ体型だと余裕だ。

つらいとか痛いとか苦しいとか怖いと思ったりしない。
それに今日は本当に妊娠しようと思っていた。

あまりにも性的に敗北した淫紋つきの無能だと言われるので、一泡吹かせてやりたい。

俺は魔王である父を倒せるぐらいの子供を産もうと思っている。
魔界の貴公子である弟たちも父を倒すための何かを作ろうとしているが未だ成功していない。今がチャンスだ。見返すときだ。
俺が長男として一番最初に打倒魔王を成功させてやる。

「兄さん、本当に子作りしたい? していいの?」
「よだれを垂らしながら、なに言ってんだ。ビオスも俺を孕ませたいんだろ? 食事でも、遊びでもなく――本気子作り」
「したいですっ」

執務室で黙々と書類仕事をしている姿からは考えられない元気のいい返事。
スーツを着ていると冷静さが人の形になったような弟だが、裸になると生まれたままの無邪気さが表に出てくる。

俺は食事として父や弟たちの精液を貰うが、性的敗北などしていない。
食事は食事だ。
性的な触れ合いが多かったとしても敗北などしていない。
弟たちは俺にちんちんを触られるのが大好きだが、淫紋など出ていない。

性的に敗北したら淫紋が出るという話自体が人間を真似て人の足を引っ張ることに楽しみを見出した魔族たちによる嘘かもしれない。

性欲に溺れる魔族など千年前は普通だった。
快楽こそが正義であり、理性に従うのは馬鹿げていた。
当時の魔族たちみんなに淫紋があったという話は聞かないし、仮にあったとしても欲望に忠実なことを誉れとしただろう。

千年以上前から生きている父など、弟たちが生まれる前は百年単位で俺を抱いていたこともある。

魔族にとって性的な行為は一瞬で終わったりしない。
人間とは違って長命であるせいで時間に対する考え方が大雑把だ。
父は魔王だからといって魔界の統治作業など今までずっとしていなかった。魔族とは基本的に個人主義だ。徒党を組むのは人間だ。

弟たちが争いごとを潰していき、人間から魔族になった者たちの暗躍もあって、魔界は混沌の時代を終えてしまった。

代替わりをして新しい風を入れるのは人間の世界ではよくある。
魔王である父を倒せなくても、一矢報いる強い子が欲しい。
強い子を産むためには強い子種が必要になる。
弟たちの種で俺が強い子を産むことで、俺は見直されるはずだ。
すごい、素敵と称賛を受ける自分を想像すると気分がよくなる。
鼻歌を歌いたくなった。

弟の前なので我慢しようと思ったが、自分の体を見て思わず笑う。
弟が俺の願い通りに筋肉質に変化させてくれた体は素晴らしい。
改めてうっとりしながら服を脱ごうとする。
が、邪魔された。

弟は服の上から俺の体を弄りたいらしい。
くすぐったい。こそばゆい。物足りない。
そういう気持ちにさせるのが好きなのだろう。
ちょっとした嫌がらせ。
あるいは無邪気なイタズラ。

俺はブカブカな服を着て貧相な身体を隠していた、とはいえ――ガチムチな体では服がパツパツで苦しくなる。

この不格好さを視姦したいからこそ、弟は服を脱がさないのかもしれない。意地悪だ。
恥ずかしさと快楽を求めて身をよじる。
魔王である父が妊娠に一番必要なのは子供が欲しいという意思だと言っていた。自分の快楽を求めるのも大事だが、相手の子種を心から求めないと受精しない。

しかも、産む側だけじゃない。
精液提供者も子供を求めなければならない。これは、なかなかにハードルが高いかもしれない。
簡単には死なない魔族たちは生殖行為を必要としない。

子供が欲しいと思う気持ちも生まれない。
欲望は強いがすぐに死ぬような弱い魔族以外は性行為というのは趣味の領域だ。
余興や暇つぶしで性的な行為が見られる。
人間を嬲る上で性的な行動をとる魔族は多いが、そこに嗜虐心以外の感情が含まれることは少ない。
つまり、魔族同士の行為で子作りという形にはならない。
そこをヤル気にさせるのが、俺という出来る長男だ。

「お兄ちゃんの筋肉質なおっぱい好きか?」

布越しに一生懸命、俺の乳首を吸うかわいい弟。
どれだけ基本的な魔族の話をしたところで無意味だ。
目の前にいる弟は俺を孕ませたくて、息を荒げている。
先走りの液を小便のように漏らしているちんちん。
あれを見て種付けをしたくないなんて通らない。
弟は質問に答えられないほど俺に夢中になっている。

「昔は勢い余って噛みついて喰いちぎりそうだったよな」
「兄さん、そんな話いいじゃないですか」
「俺はしたいなぁ」
「……あのころは、もう二度とないかもしれないって焦って余裕がなかったんです」

素直な弟の姿にお腹の刺青部分が熱くなる気がした。
俺は口やおしりから貰った精液を刺青の力によって体を動かす栄養素に変換する。
そうすることで、人間では耐えられないような長時間の行為が可能になる。
行為の時間が長ければ長いほど、思考はそぎ落とされ、一つのことしか考えられなくなる。
食事はお腹がいっぱいになれば終わり。
なら、性行為はいつ終わるのか。

答えは簡単だ。

子供がお腹に出来たら終わる。
孕ませてと囁くと弟は「任せてください」と言いながら俺のお腹を撫でた。
弟のちんちんから出るのは、食事用の精液ではなく俺に子供を産ませるための孕ませ汁だ。

もちろん、食べ損じた朝と昼の分の栄養を摂取してからになるが、同じ液体でも呼び方を変えると使用目的も変わるのは面白い。



◆◆◆


お腹に子供が出来たらどうなるのか考えていたせいで、胸から噴水のようにおっぱいみるくがあふれ出す。

驚いて手で押さえようとするが、急に絶頂感に襲われて動けなくなった。
俺の体は気持ちがいいと射精の代わりにみるくが出るようになってしまったのだろうか。

触られてもいないのに乳首を引っ張られながら、乱暴に挿入されて中出しされる感覚に体が痙攣する。

そういうことをされたいと思い過ぎて妄想で達するなんて恥ずかしい。
誤魔化す余裕もなく無意味にくちびるを動かしてしまう。
まな板の上で調理前の魚が同じ動きをするというのを思い出す。

誰かに揶揄されたのか、自分の感想なのか、記憶は混濁している。

どちらにしても今、考えることじゃない。
口の中に溜まった唾液すら精液の味がするのだから、俺の欲求不満は酷い。
楽しく弟と遊ぼうと思ったのに俺の孕み穴は余裕もなくちんちんを欲しがっている。
どうしてちんちんが挿入されていないのかと下の穴が口だったら不満を訴えだしただろう。
ちんちんを求めて穴の入り口が開いている気がする。

今なら何の抵抗もなく挿入できますので、どうぞお入りくださいと体から弟に連絡がいっている。

体だけの単独行動じゃない。
俺自身がちんちんを求めている。
いっぱい中出しされたいと思うと刺青が熱くなった。
枕を腰の下に滑り込ませる。足を広げて、腰を浮かして、穴と刺青を見せつけるような恰好をする。

挿入しやすい角度を考えると刺青が見えにくくなるので手をお腹に置いて、挿入を待っているアピールをしつつ弟の勃起ちんちんに視線を向ける。

生唾を飲み込むエッチなことに前のめりな弟に「挿入したら、絶対に抜いちゃダメ。ぜんぶ、中に出すんだ」と告げながら腰を揺らして挑発。

ガチムチになるとちんちんも立派になるので、腰を動かすとブルンブルン揺れて楽しい。
先程までの妄想の残滓が自分の精液で濡れたちんちんだ。
弟がちんちんを入れないのなら、自分のちんちんを切り取って入れたくなってしまう。
そのぐらいガチムチな自分のちんちんは立派で誇らしい。

鏡の中ではいつもより自分のちんちんに敏感になるかもしれない。

乳首とは違って俺がねだらない限り弟はちんちんに触ってこないが、深く挿入された状態でちんちんをシゴかれると脳がとける。
乳首を責められている時も急に限界を突破して、触られてもいないちんちんが気持ちよくなって、醜態をさらす。
頭がバカになっていても、見ている相手が弟なので構わないだろう。
俺がアホ面だったところで性的なことに興味津々の弟の興奮は止まらない。
たとえ俺が白目をむいてよだれを垂れ流しても、弟のちんちんは萎れたりしない。
今までの経験から断言できた。

魔王である父が嬉々として、ヤッてるぐらいでないとその息子である弟だって俺のブサイクさで萎えたりしない。

「にい、さん……ほんとう、に?」

はあはあと俺の十倍は運動しているような荒い息を吐きだす弟。
穴にちんちんをあてがってすぐにでも挿入したいと美しい顔を欲望に染めているのにわざわざ確認を取ってくる。

こういうところが弟のかわいいところだ。
体力差を考えて俺を気遣ってくれている。
欲望にギラついた目を俺に向けて、熱い息を吐き出しながら、俺からの許可を待つ。
挿入したくてちんちんがイライラし始めても、物欲しそうな顔のまま大人しくしている。
俺も同じ顔をしているのかもしれない。

頭を撫でて挿入を許すと串刺しにする勢いで奥まで突かれた。
こうくるとは思わなかった。
少しでも挿入を渋ったら弟は発狂していたかもしれない。
俺もちんちんを欲しかったが、俺以上に弟は俺と子作りをしたがっていた。
兄としてわがままちんちんに罰を与えるため、キスをのねだる。
腰を動かさせず、舌を動かすように誘導する。

意地悪なことをしていると思うが、キスはキスで好きだった。

今日はまだ口の中も、喉の奥もちんちんを迎え入れていないので物足りない気持ちがあったのかもしれない。
弟の腰は動いていないはずなのにお腹が熱くて気持ちよくて、頭がメチャクチャになるぐらいにキスで感じてしまう。

数十秒のはずが数十分はキスした充実感と満足感におっぱいみるくで胸元はびっしょり濡れた。
キスが上手くなったと褒めてあげると体勢を正常位から変えられた。弟のほうが逞しいとはいえ俺もガチムチなのに簡単に挿入したまま動かれると面白くない。

腰をひねるように動かして弟のちんちんをイジメてやる。
締め付けるようにおしりとお腹に力を入れたのは諸刃の剣だった。
弟のちんちんの形が俺の中でくっきりしていく。
奥をこじ開けられる感覚にたまらず小さく声が出る。
いつもは届かない場所だ。

本当の俺では弟の大きくて立派なちんちんをすんなり受け入れられない。
挿入するために少しばかり準備が必要になる。

ガチムチな体のいいところは準備の時間もなく弟を全部ちゃんと受け止め切れるところにあるかもしれない。

何かが押し上げられ、押し広げられている感覚に身震いする。
ちんちんの太いところが奥まで侵入している。
自分でグリグリして弟を煽ったくせに体から力が抜けそうだ。
舌を出して獣が体温調整するようにハッハッと無様な息継ぎをする。
弟はそんな休憩は認めていないと俺のくちびるを逃がさない。
キスを楽しむ余裕などない。

動かない俺の舌を弟の舌が絡めて突いてイジってくる。
快楽の波が引かない。

だらしなく精液を垂れ流してシーツを汚しながら幸せな気持ちになる。体がビクッと動くたびにプシュッとおっぱいみるくが外に出るのはもったいないのに気分がいい。
上半身の半端に着ている服の汚れもシーツの汚れも弟がどれだけ俺を幸せにしてくれたのかの証明だ。

ぬるぬるなちんちんを思いのままにこすりたい気持ちと、おっぱいみるくを搾るために乳首を刺激したい気持ちと、中出しされて孕みたい気持ちと、舌を絡ませ合って弟の唾液を味わいたい気持ちとがぐちゃぐちゃになる。

対面座位で抱き合いながら、頭がバカになった俺は泣きながら、あれもしたい、これもしたいと弟に伝える。

兄の威厳はゼロだ。

主導権を握ってトロトロにさせてやろうと思ったのに子供のようにあれこれ欲しがってしまう。
呆れるどころか弟のちんちんは質量を増した。
いいや、勘違いかもしれない。

中出しされたような感覚があるが、弟のちんちんはずっと変わらずに硬くて大きい。

俺との約束通り、抜いたりすることもなく挿入しっぱなしだ。
あまりにも精液を欲しがったせいで中出しをされたと錯覚したのだろう。
弟にキスをされながら、おっぱいみるくを搾られる。
無駄みるくではない。
弟がぺろぺろゴクゴク飲んでいる。

自覚はなかったが俺は搾乳されながら、腰を上下に揺らして、弟のちんちんをおいしく味わっていた。

身体全体が同時に刺激されて、口から「はひぃ」という間抜けな音が漏れ続ける。
変な声が室内に響くのは嫌だから、ずっとキスで口を塞いでいて欲しいのに弟は首筋を強く吸って肌に跡を残そうとする。

残念ながら情事の痕跡は外に出ると消えてしまう。
本当の俺はガチムチの体ではないから、ガチムチの時に手に入れたものは残らないのかもしれない。
悔しくて悲しくて切ない。
精液を吸収した事実は消えないようで、食事は必要にならないが弟のちんちんが恋しくて鏡から出て喉奥で精液を迎え入れたりする。
鏡の中で長い時間一緒に居た事実は消えていないのにさみしいなんて、おかしい話だ。

「……はひぃ、ほひい」

目の焦点が合わない。呂律も回らない。
余裕もなく体がガクガクで自分の意志に反して動いている俺とは違って興奮しながら冷静な弟は動きを止めて耳を澄ませた。

俺が伝えたいことを聞こうとしてくれる。
その態度が胸をうずかせる。

喜びをあらわすようにおっぱいみるくがプシュッと勢いよく出た。
いつもはちんちんが存在を主張して俺の言葉を邪魔するので、間違えて自分のちんちんを握りこむ。
握った瞬間、間違えたと分かったのに離せない。

気持ちよくて、ちんちんをシコシコしながら腰を動かしてしまう。自分のちんちんと弟のちんちんを外と中で感じて嬉しくなってくる。
どのぐらい弟を待たせたのか分からないが、呂律を戻すためだと舌を吸われ、ハッとする。

「ころも、ほひい、ろ」

全然、舌は回っていなかったが弟には伝わったようだ。

「僕の子供、産みたい? 本当の、本当?」

血走った目で問いかけてくる弟に「何度も言ってるだろ」と苦笑する。
感極まったようにキスされた。
息苦しさを覚えるようなキスなのに体は気持ちがいいと浮かれている。
弟の口内は牙もなく、舌が長かったり、太かったり、ザラザラしていることはなく安全だ。
体格が良くても顔がデカいわけではないので、座っている弟にキスするのは鏡の外でも普通に出来る。

気づけば自分のちんちんをシコシコするよりも、お互いの口の中を舌で愛撫し合うほうが気持ちがよくなっていた。

夢中でキスしながら、奥の奥を犯される。
頭の中がパチパチする。
届いてはいけない部分までちんちんの侵入を許しているのが、怖いのに気持ちがいい。
弟の肩に手を置いて顔を離して一息ついた。
口元のよだれを手で無理やりふいて、熱くなっているお腹を見る。
勘違いじゃなければ膨らんでいる。

お腹に何かが詰められた違和感があった。

妊娠したいしたいと言ったところで俺は男性体なので簡単に出来るものじゃない。
魔族なので欲望が具現化すれば妊娠可能だとは思うが、あまりにも早すぎる。
そこまで俺は弟の子供が欲しかったのだろうか。

疑問に思いながら膨らんでいるお腹を撫でる。
弟はずっと硬いちんちんで俺を貫いていた。

約束通りちんちんを抜いたりせずに入れっぱなしでキスして、今の今まで抱き合っていた。

弟に射精させてあげないダメな兄だと反省しながら、遅漏なことを褒めてあげると体を持ち上げられて、ちんちんを抜かれた。

コポッと音を立てながら俺の孕み穴が射精する。
穴は入れるための場所で出すものは何もない。
精液のようなものが穴から射精したレベルで出てくるのは異常事態だ。怖くなる。
兄としての威厳を保つために知ったかぶりをしたかったが、弟に先手を打たれた。

「……じつは、けっこう、兄さんの中に出してたんです」

俺がイッて前後不覚のときやキスに夢中になっている間に射精していたのだろう。
それにしても、お腹が膨らんで見えるぐらいに出されていたのは驚きだ。
一回の量が多かったのだろうか。
それかガチムチになったから、いつもよりお腹の中に精液が貯蔵できずに目立ったのかもしれない。

膨らんだお腹を申し訳なさそうに撫でてくる弟にお腹の中をちんちんでノックされている気持ちになった。

これは物足りなさだ。
外側を撫でるのではなく、中をちんちんで撫でて欲しい。

俺は今ものすごく弟と子作りをしたい。
誰かを見返すためじゃない。
弟の子供を産みたい気持ちでいっぱいだった。

勝手にちんちんを抜いたペナルティとして、俺は弟をベッドの上に寝かせたまま動かないことを命じた。

体力を使うので得意ではないが騎乗位で責める。
そう決めた。

正常位や対面座位とは違う挿入角度なのか、新たな気持ちでちんちんと向き合うことになる。俺はそうそうに弟のちんちんに負けそうになった。気持ちがよくて頭が真っ白になる。

声も出せず、短く息を吐きだすだけで動けもしない。
挿入しただけで弟のちんちんに負けた気分だ。
太くて長い立派な弟のちんちんの攻撃力は計り知れない。
弟におしりを揉まれて何とか意識が戻って来た。

気を取り直して「こらっ」と弟を小さく叱る。
動くなと言ったのはちんちんや腰のことだけじゃない。

手だってダメだ。おしりを揉まれるとちんちんを締め付けて気持ちよくなってしまう。

口から無意識に「これ、しゅごい、だめぇ」と負けセリフがこぼれだすが認めてはいけない。

お腹の模様は刺青であって、淫紋でないことを証明するためにも俺は性的敗北などしない。
負けているのはむしろ弟のほうだ。

呂律の回らない口で、俺の中に入れているちんちんが気持ちいいかと聞くと当然だと返される。
弟は俺の孕み穴に魅了されている。
こっそり大量に射精するぐらい夢中になっている。

負けてもいいからちんちんをいっぱい味わいたいとダメダメになった俺の心が弟によって立てなおされる。

淫紋が出るならやっぱり俺ではなく弟のほうだ。
騎乗位で弟を追い詰めることは出来なかったので作戦変更。寝バック体勢で俺の指示通りにゆっくり動いてもらうことにした。

本当は乱暴に腰を振りたい年頃の弟が「兄さん、僕の子を産んで」と言いながら俺の中を自分のちんちんの形に馴染ませていく。

弟のちんちんが奥をものすごく刺激して、誰にも見せたくないほどブサイクな表情をしている気がした。

シーツを握りしめ、息を吐きだす。耐えられない。
押し寄せてくる快楽に飲み込まれる。
俺が弱いわけじゃない。
弟のちんちんがすごいのだ。

魔界の貴公子のちんちんを受け入れて淫紋を出さない俺は世界中から褒められるべき偉業を成し遂げている。

弟は俺以外にちんちんを使う気がないと言っていた。
こんな素晴らしいちんちんを俺は独り占めしているのに性的敗北をしていない。
とても立派だ。

気持ちよさそうな弟の顔はいつだって美形だが、俺は見せられたものではない。
後ろから責められるのはそういう意味で安心だ。

シーツとの摩擦なのか、お腹がとても熱い。
弟が射精する吐息を感じながら、一緒に果てる。

腰を揺らして、これで終わりじゃないだろと続きをねだる。

弟に後ろから抱き込まれるようにして、耳元で「孕ませるまでここから出さない」と囁かれた。
普通に考えると恐ろしい監禁発言だが、俺が最初から思い描いていた計画なので今更だ。
鏡の中で過ごす時間がどれだけ長くても現実世界では一秒も経っていない。

いくらだって弟と性行為をしていていい。

腕を伸ばして弟の玉袋を揉む。
たっぷり精子を貯蔵していると主張している。
まだまだ、この時間は終わらない。
嬉しくなって「孕ませて」とおしりを揺らしてねだった。


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ガチムチにならない長男との三男×長男は
長男が「死ぬほど気持ちいい」って思いながら結腸責めどころじゃないことになるので人を選びすぎると思っています。
体格差で「からだぁ、裂けちゃう」っていうのが比喩表現じゃない(でもすぐ治る)のも好きです。
(おしり割れちゃうのほうがベター?)

読んでみたいファンタジーエロ&異種姦などの期待に応える設定なので、
こういうのが読みたいと思うものがありましたらお気軽に↓のフォームへコメントください。


ファンボックス(性的敗北のもくじページ)
BOOTH【PDF】2022年1月まだ購入できません。

pixiv FANBOX
◇ファンボックスへの掲載の希望や
感想や誤字脱字など教えていただけると助かります。


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