まだロキは慣れていなかった。

繭良を見下ろすことに…





〜愛し君へ〜


「やっぱり慣れないなぁ…」
ロキは繭良を見下ろすのが慣れなかった。

「ずっと子供の姿だったからなぁ…」

ロキは腕を組み極力繭良を見ないようにしていた。

それを見た繭良は微笑み言った。

「少しずつ慣れてけばいいよ。ロキ君には変わりないでしょ?」

繭良はロキを見上げる。
「うんまぁ…そうだけど…」

(やっぱなぁ…慣れない。それより繭良は随分成長したなぁ。もう20歳で成人しちゃったし…やっぱし時間は止まらないもんだなぁ。)


「何考えてるのロキ君」
繭良が突然話しかけて来た。

「うん?えっ何だい?」
ロキは反射的に返事をしてしまった。

「何驚いてるの?あっ!分かった!何か不思議ミステリーな事件があるのね。」

「いや別に。」

(やっぱり繭良は繭良だよな。)


ずっといつまでも君が変わらないで欲しい。
愛し君へ…





2006年11月25日

2013年5月20日少し修正
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