海賊 | ナノ

ありったけの愛情を





二年の年月を経て再び再会したのも束の間、忙しくシャボンディ諸島を出航して深海へと進んでいる。
ルフィが女ヶ島の弁当を平らげるとそのまま勢いに任せて船内の部屋へと連れてこられてしまった。静かな部屋に二人、私は壁に押しつけられる形でルフィと向き合っている。

どうしたものかと尋ねるために顔を上げればルフィの瞳は熱く揺れている。近付く顔に動けない。
貪られる口づけは二年振りの愛情表現、懐かしさに涙を零しながら舌を絡ませる。と、キスをしている間にもルフィは私の服を脱がせていて、露出された部分を大きな手で愛撫される。い、いつの間にこんな技術を…!
二年振りだからだろうか、急速に熱くなっていく身体と荒くなる息遣い。ルフィは夢中で口を合わせ、私の肌を撫でていく。
ちゅ、と音を立てて離れた唇。満足はまだしていないのか、眉間に皺を寄せたルフィは頬をなぞり耳へと口を寄せる。首筋、鎖骨、胸元へ降りていき、先程から弄くっていた胸で遊び始める。

「っ、ん」
「やーらけぇ…会わない間にデカくなったか?」
「少しだけ」
「だよな」

ちゅ、ちゅ、と胸の飾りにも刺激を忘れず…それも舌と指で。ふわふわと形を変える胸に顔を埋めたかと思うと腰に手を回されてぎゅ、と密着する。

「二年…お前に会えなくて、何か変な感じだった」
「私も」

縋りつくように抱き締めるルフィの頭を撫でる。多分、こうすれば落ち着いてくれるだろうから。


「お前に、ティナーに二年ぶりに触れて、おれ、我慢出来ねぇんだ」

キスされる寸前よりもはっきりとした欲情に揺れる瞳。
私も二年ぶりにルフィに触れられて、今はもう押さえられない。ここまできて求めない方がおかしい。

「ルフィ、もっと触って。もっと頂戴」

音は立てなかったけど、ルフィの頬に口を押しつけいいよと私からも合図を出す。反応するかのようにルフィの表情も崩れ、再び私の口を貪り始めた。
逃げようにも逃げられない、絡め取られる舌の動きに翻弄される。
二年ぶりの深く熱い口づけに頭がうまく回らない。下腹部に添えられた手は下着をズラして中へと進入する。
自分でもわかるほどにそこは湿っている。指が音を奏で、益々身体が熱くなってしまう。ぐちゅ、と指の動きに連鎖する粘着音は止められない。


「ん、ふ…、ぁ」

口から漏れる声、ルフィの熱い息が顔にかかる。互いにうっすらと開けた瞳に鼓動が加速する。
油断したのがわかったのか、ルフィはその隙に手の動きを早くした。突然のことに戸惑いながらも感じるままに声がでてしまう私。

「ひゃ、っああ、あ、」
「ぐちょぐちょ」
「んあ、あ、あ」

片足を持ち上げられ、埋められていた指が抜かれる。今まで刺激をしていたモノが抜かれた私の中は、何か虚無感を感じていた。
素早く宛てが割れたのは熱く隆起したルフィ自身。

「我慢、できねぇ…いいか?」
「ん、いいよ」
「いれる、ぞ」

ゆっくり挿入するかと思えば、腰を掴まれ、勢いよく下から突き上げるように挿入される。急な刺激に身体はよく反応するようで、仰け反り膣が締まり、中に侵入したルフィを強く刺激する。

「っう、わ…キツ」
「いきなり、いれ、ないで」

息苦しさに負けぬよう、絞り出した声はやっと聞こえるくらい。思った以上に二年という歳月は私に強い刺激を与える。

「ティナーが可愛くて仕方なかったんだ」
「そんなこといっても、許さないもん」
「わり、でもやっぱ我慢できねぇ。動くぞ」

背中と足に手を回され、挿入されたルフィが出し入れされる。私もルフィの首に腕を回してずり落ちないようにしがみついた。

「あ、っん、あ、あ」
「は、っん、あ…はあ、っあ」
「ひゃ、っそこだめ、ぇ」
「ここか?変わらねえなー」
「んん、ん、ぁ、…ぅあ」

下から突き上げられる快楽、二年振りの繋がり。ルフィは夢中で腰を振り、ニナもその想いに応えていた。
ぬちゅぬちゅと響く水音が羞恥を倍増させる。でも何より、こんなにも必死に自分を抱いてくれているルフィが嬉しくて。

「ああ、あ、いい、…あッ」
「おれも、っいい…ティナー、きもちい」

ぎゅ、と抱き締められる。熱く火照った互いの肌が流れる汗で吸いついて。離れたくないというように溶けさせる。

「ああ、っも、おれダメだっ」
「ん、あ…私も、イきそ、おッ」

くちゅ、と舌を絡める。唇を合わせず舌だけを絡ませることで敏感に互いを感じた。

「はあ、は、っなか、いいか」
「だいじょぶ、だよ」
「じゃ、このまま…ッう、あっ あああっ」
「ふ、んん…!、ぁ、あ」

速度を上げた腰の運動に私は負けた。こみ上げる快楽に身を委ねて膣を締める。
中に入っていたルフィはその刺激もあってか、私がイくのに続いて中に欲を吐き出した。お腹に広がる熱いモノを感じながら、ルフィがずり出したことを確認する。
こぽっと音を立てて流れ出るのは白濁の粘液。太ももを流れて床へと目指す、かと思えばルフィがそれを掬った。


「…二年、ありがとう」
「、うん」
「ティナーが隣にいないと落ち着かない」
「私も、ルフィがいなくてそわそわしちゃった」

肩で息をする同士、瞳に互いを写し合う。吸い寄せられるかのように額を併せ、クスリと笑った。


「これからもよろしくな」
「こちらこそ」


優しく重ねられた唇。そっと、触れ合わせるだけのそれに目一杯の気持ちを乗せる。

「あいしてる」

ルフィの言葉に溢れる涙はしばらく止まらなかった。




  ありったけの愛情を
(そしてありったけの欲情を)


これからずっと先、輝く未来までこの身に愛情を注いでください。
溢れんばかりの欲情で、私を満たしてください。
ああ、ねえ、いとしいひと。





02.05.
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