ディオが僕の家族となって、どれぐらい経っただろう──。
昔は色々な問題が生じたが、あの当時は会ってまだ日も浅かったし、お互いを知らなすぎた結果だろう。同じ屋根の下で暮らしていくうちに次第に打ち解け、今では掛け替えのない兄弟になった。
絆に血の繋がりなんて関係ないと、僕は実感した。学校の登下校は一緒だし、当然、困った時は互いに助け合う。冗談を言って笑い合ったりもする。
それは一人っ子だった僕にとって、とても嬉しい事だった。もちろん、愛犬のダニーも大切な家族だったけど、やはり兄弟とは違う。同い年で話も合う家族が身近にいてくれる事が、毎日をこんなにも明るく、楽しくしてくれるなんて。
でも──僕は時々、不安になってしまう。この関係がいつまで続くのだろう──と。
二人がお互い結婚し、家族を持って歳をとるまで、この関係は続いてくれるのだろうか。
ずっと遠い未来まで、僕ら二人の子供達も今と変わらない関係を築いてくれるだろうか。
僕はこの先もずっと、ディオとの絆を繋げて行きたい。だって僕らは掛け替えのない『家族』なんだから。
「ジョジョ、また一人でぼさっとしてるのかい?早く家に帰ろう」
「うん、帰ろう」
ディオが僕に微笑んでくれる度に、僕は願う。
この日々がいつまでも続いてくれる事を──。
了
※あとがき
短い上に切なすぎた。違う形で2人の絆は続く──。
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