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ダンブルドア軍団の練習も順調に進み、明日からは冬休みとなる。



「明日から冬休みだ、練習は各自でやって、みんなホント、よくやったよ!頑張った!!」



ハリーは嬉しそうに言った。その場にいたダンブルドア軍団の面々は拍手を送る。



「レディーもありがとう、私、守護霊出せるようになったのアンタのおかげだと思ってるよ」

「ルーナ…」

「そうよ、みんなレディーにも拍手を!」



オルガが手を合わせるとみんなもレディーに拍手を送った。レディーはハニカミながらハリーと顔を見合わせ、互いに「「お疲れ様」」と言い合った。



鞄を持ち、部屋からは人がぞろぞろと出ていく。


「ありがとうハリー」
「ありがとうレディー」


各自が二人にお礼を言った。しかしハリーが見ていたのはチョウだけだった。熱いハリーの視線を見て思わず微笑む。



(そうか、ハリーはチョウが好きだったのね。)



チョウへ近づこうとするハリーに、フレッドとジョージが話しかけた。全くもって空気の読めない奴らだと思う。



「なあハリー、アンブリッジの授業にこれなんてどうかな」

「ゲーゲートローチをアンブリッジの紅茶入れるって名案だと思わないか?」




迷惑そうなハリーの表情を見たレディーは、二人の背中を押した。



「はいはい、話しなら私が聞いてあげるわよ」

「おいおい」
「レディー」
「そりゃあないぜ」

「知らないわよ!ほらっサッサと行く!!」

「「ちぇっ」」


息を合わせた双子はブーブー言いながら必要の部屋を出て行った。レディーはチョウへと近づくハリーの肩を掴んで、小さな声で耳打ちをする。



「…ハリー、弱ってる女の子には優しくキスしてやるのよ」



小悪魔のように笑ったレディーは嬉しそうに部屋を出て、寮への分かれ道まで双子と一緒に帰っていった。




‐‐‐


スリザリンの談話室に戻るなりパンジーがレディーの腕を引っ張った。何よ何よと言っている間に暖炉の前まで引っ張られる。
そして目の前の光景に目が点になった。



「な、なにこれ…」



目の前にあるのはプレゼントの山。談話室の一部を占領しているほどある。


「これ誰の分?まだクリスマスじゃないわよ?」

「全部レディー宛てよ」


プレゼントを指差したレディーに、オルガは腕を組んで応える。パンジーは早く片付けてよ!とプンプンしながらその場からいなくなった。

全て自分宛てと聞き、ますます驚いたレディーにドラコは後ろから声をかけた。



「開けてみろよ、手紙も来ているぞ、ほら」



ドラコは手紙をレディーに差し出した。見覚えのある字に思わず顔が引き攣った。



「ル、ルーファスからだわ」


レディーへ
―――――――――――――
可愛い妹よ言いにくいんだが
―――――――――――――
家族の誰もが冬休み中、
―――――――――――――
家にいないんだ
―――――――――――――
一人じゃ物騒だから
―――――――――――――
ドラコの家行ってくれ
―――――――――――――
もう連絡はしてあるからさ
――――――――――――
            
――――――――――――
熱いクリスマスにしろよ!
――――――――――――
じゃあな
――――――――――――
     ルーファスより




「は??」

「なるほどな。じゃあレディーは学校終わりにそのままうちに来ればいいわけだ」

「ちょっと待ってよ。ドラコ、あなた簡単に言ってくれるけどね、休み中の洋服とかどうするのよ」


ドラコの前で指を振るうレディーに、オルガは平然としてプレゼントを指差しながら言った。


「あのプレゼントがそうなんじゃない?」

「え?」



レディーはプレゼントの前で屈んで箱やら袋を何個も開けた。全てオルガの言うとうり。



「服だわ」
「服じゃないか」
「服ねぇ」



中に入っていたのはレディー好みの洋服だった。服を見てレディーは顔を明るくさせた。ランドールもオルガもそんなレディーの態度の違いに苦笑いをした。



「義兄に感謝!!」

「ずいぶん態度が違うな」

「じゃあレディーは冬休み中はずっとマルフォイと一緒ってこと?」



レディーがその言葉に頷いた。ドラコはポーカーフェースを装い隠してはいるが、凄く嬉しそうだ。二人を見たランドールとオルガはニヤニヤと笑いながら言った。



「「夜中に襲うなよ」」

「襲うわけないだろ!」



怒るドラコに二人が爆笑している間に、レディーはいつの間に着替えたのかルーファスが送ってきたドレスを着てクルリと回ってポーズを決めて笑った。



「可愛いぞレディー!」


ランドールは口笛を吹いて手を叩いた。早着替えにも程があると思ったが黙っていることにしたドラコも、そんなレディーの姿に思わず見惚れている。



「とっても似合うわよ!でも珍しい色ねターコイズブルーかしら?綺麗な色」

「ルーファスが入れたのよ」


ふー、とため息をつきながらドレスの裾を持った。布の質がいい。きっと高いものだろうなと思いながら肩を落とした。



「似合うからいいじゃん。なぁドラコ?」

「あ、あぁ」

「お前、顔赤!」



ドラコは口元を手の甲で隠した、顔は真っ赤になっていて、恥ずかしさで俯いてしまった。ランドールはそんなドラコをゲラゲラと笑いヒーヒー言っている。
ニヤリと笑ったレディーは、ドラコに近寄りドレスの両裾を持って言った。



「どうドラコ、似合うかしら?」



小悪魔のように笑ったレディーにドラコは照れながら応えた。



「…似合ってる」



照れながらも本心を言ったドラコに対し、逆にレディーが顔を赤くした。
オルガとランドールは、口から砂が出そうなくらい甘い甘い、と言って談話室から出て行ってしまった。


「うちでのクリスマス、そのドレスで参加しろ」

「当日はもっと気合い入れるわよ!ドラコが鼻血出すくらい可愛くなるわ」


笑顔を見せたレディーの額にドラコはキスを落とした。



「お前それ以上可愛くなって僕をどうしたいんだ?」


フン鼻で笑い微笑すると、レディーはドラコの腕の中でのぼせて倒れてしまった。



(おい!レディー何やってんだ!!)
(ドラコの不意打ちはやっぱり破壊力抜群)

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