30 days


「おかえりにゃさいませ、ご主人様っ」
「……なにそれ」
「猫耳でっす!」

 超絶ハイテンションでお迎えしてみたのに、超絶ローテンションで返されてしまった。ノリが悪い。

「どこで買ったの? 馬鹿だけ買える店?」
「そんなお店はないです! ドンキだよ!」
「あっそ」

 興味なさそうに玄関から上がってくる。くそう、これいいアイデアだと思ったんだけどな!

「ねえねえ、エプロンについてはノーコメント?」
「よくもまあそんな前時代的なエプロンを見つけてきたなと思うよ」

 振り返りもしないで廊下を行ってしまうので後ろを追いかける。

「それだけ? ちょっとむらっとしたりしないの?」
 もう少しびっくりしてほしかったな! と思っているとぶつかった。急に止まらないでよね!

 と、右肩越しに振り返る。

「してたらどうするの」

 真顔。なんですけど。え、いや、そこ真面目にとらないで。

「なにその顔。どっちなの」
「どどどどっちってなに!」
「はいはい、警戒しないでよ。なにもしないって」

 思わず構えた私に呆れた笑み。わ、わかってたけどね!

「今日はオムライスですよ!」
「へー、キャットフードじゃなくて?」
「嫌でしょ!」
「いや俺は別で作るけど」
「嫌がらせがすごい……」

 めっちゃ楽しそうに笑ってるんですけど、ここなのかあ。わかんないなあ。
 まあでも最近忙しそうな結依が笑ってくれたから、これでいいとしよう!


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -