溺死したい。 (0)
0920 22:01



自分の愛してやまない音楽の波に飲まれて、死んでしまえたらと願うのは若さ故なんでしょうか。自分の奏でる音色は悲壮感や哀愁が漂う寂しげな曲調ばかりで、どんなに楽しい気分でもなぜだか不思議とそんなものばかり。波に飲まれて呼吸をやめて、出来るなら眠るように薄暗くて冷たい音楽が鳴りやまない、そんな場所で死にたい。きっと心地良いんだろう、きっと幸せなんだろう。日常の不協和音から離れたそんな場所、醜い感情の隠された音色を聞かずとも良いそんな場所、私の求める幻想はあまりにも非現実的かつ願うことすら無駄だと思える程に叶うことのないものなのでしょう。だからといって自分自身で命を絶つこともままならない私を、どうか笑いなさい。笑って、けなして、哀れむがいい。とまらない所謂妄想と呼ばれる悲願を抱き、私は生きながらえるのでしょう。きっと誰よりも長く細々と。

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