いやらしいのこころ




タブンネ。
ヒヤリングポケモン。
耳の触覚で相手に触れると、心臓の音で体調や気持ちがわかるのだ。

ポケモンセンターの一室。
バトルで疲れたポケモンたちを休ませるついでに、少し体調が優れなかったから当直のタブンネさんに見てもらっている、のだが……。
ペタペタと肌を這うタブンネの触覚に、なにかぞわぞわとしたものを感じる。
だって、だって……!


(タブンネさん、そこ乳首!)


心の中で必死に抗議するが、恥ずかしくて声には出せない。
タブンネさんはいつもの間抜けた顔で坦々とするものだから、そんなことを思う自分の方がダメな気がしてしまう。
だけど、だけど……!


「きゃっ……」


あきらかに、そこを執拗に攻められている気がする。

言葉も通じないままに、タブンネさんのジェスチャーで上着も下着も外して上半身裸になったのが、そもそも間違いだったのかもしれない。
ポケモンだから見られても良いかと思ったが、逆に変な背徳感が沸き起こる。

タブンネさんの触手がまた、ふわふわで、だけどコリコリしてて……。


「ッ、あ、あの……!」


ピリッと走った感覚に、とたんに我に返った。
タブンネさんは、ンー?と首を傾げる。


「これって、ほんとに、診察ですか……?」


タブンネさんは、乳首をゴリゴリと押したまま、晴れ晴れとした笑顔で言った。


「タブンネー!」


ポケモンセンターだとか、他人のポケモンだとか、関係ない。
わたしの拳は、目の前のタブンネの脳天にヒットした。




いやらしいのこころ
(ってか、気持ちも分るってことは、恥ずかしがってんのも分ってたんじゃん!死ね!)
(11.08.03)
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普段狩られまくってるから仕返しですネ(^p^)


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