「きょ、すけ…っひ、ぅ…やぁ…っ」
腰をグイッと押し進めれば、たっちゃんの可愛い声が聞こえる。
本当に嫌がっている訳ではないと思うけど、なんか無理矢理ヤッてるみたいで凄い興奮する。
変な女なんかより全然興奮する、俺の今のセフレ。
あんまり具合がいいもんだから、他のセフレとは全然ヤッて無い。する気も起きない。
多分世界で一番可愛い男に、俺は今の所夢中だった(主に体が)。
ひたすら君を
「今日も可愛かったよ、たっちゃん。」
耳元でそっと囁けば、たっちゃんはいつも顔を真っ赤にして俺の事を見る。
そのリアクションがなんだか可愛くて、俺はついついたっちゃんのことをからかってしまう。
からかわれた事に怒る姿も可愛いなぁ、なんて最近は思ったりするわけで。
男にそんな事思うなんて結構重症かなーとか思うけど、
女には飽きてきたし、まぁそれもいいかななんて事も思ってたりする。
「も、もう今日は終わったから、早く…帰れよ…。」
Tシャツを着たたっちゃんが、そう言って着替え終えた俺を見た。
「えぇ、俺まだ疲れてるんだけど。」
「し、知るかっ!」
顔を赤くして俯くたっちゃん。
なんかいちいち可愛い。
顔を覗き込むように下から見上げると、はっとした顔のたっちゃんと目が合う。
俺から離れようとするたっちゃんの手を握って、そのまま後ろのベッドに倒れ込む。
「い、今シャワー浴びたばっか…っ!」
「なんかムラムラしてきたなー。」
「はぁっ!?こ、このケダモノッ!」
「軽くショック―。」
実際は全然ショックとか受けて無いんだけど。
するりとたっちゃんのTシャツの中に手を入れて、乳首を軽く撫でる。
その途端にビクンと反応して、真っ赤な顔で俺を睨むたっちゃん。
このまま押せばイケるような気もしたけど、焦らしたらどんな反応するか見たくなって、あえて先に進まなかった。
Tシャツの中から手を出して、たっちゃんから離れる。
たっちゃんの顔がホッとしたような顔になって、その後少し「これで終わり?」みたいな表情になったのを、俺は見逃さなかった。
「続きしてほしかった?」
「ばっ、んな訳無いだろ!早く帰れよっ!」
たっちゃん、顔真っ赤。
たっちゃんとセフレになってから、多分普通の顔より赤くなった顔の方が見てる時間長いと思う。
すーぐ赤くなるからね。
頭に手を乗せたら、大人しく撫でさせてくれた。
なんだろう、これってあれかな。ツンデレ?ってやつ。
前のセフレに似たような性格の女が居たけど、全然可愛く無かった。
寧ろその性格に嫌気がさして、縁を切る前辺りは裸見ても勃たなかった。
たっちゃんがやるとなんでこうも可愛いかな。
しばらく頭を撫でてから、顎に手を掛ける。
そのまま上を向かせて、キスをした。たっちゃんと初キス。
たっちゃんはビックリしたみたいで、体を一瞬強張らせたけど、口を開かせて舌を絡めると、なんかふにゃふにゃになった。
「ん、ふ…ぅ」
たっちゃんの口から甘い声が漏れる。
しばらくディープキスをして、最後に下唇に軽いキスをして口を離した。
目の前のたっちゃんはやっぱり真っ赤になってて。
半乾きの髪から、ふんわりとシャンプーの甘い香りがした。
「初ちゅー。」
「ななな、なんでっ…!?」
「なんか、可愛かったから。」
「〜〜〜〜〜…っ」
言葉に困るってのは正に今のたっちゃんみたいな感じなんだろう。
今までで一番顔を真っ赤にして俯いている。
その仕草に少しキュンとしてまたヤりたくなったけど、そこはグッと我慢。
明日は金曜日だから、泊まりがけでやっちゃる。
そのためには今日はしっかり休んでもらわないとな。
「じゃあ、また明日ね、たっちゃん。」
「…ん。」
2、3度頭をわしゃわしゃと撫でて、俺はたっちゃんの部屋を出た。
階段を降りる時、腰が若干悲鳴を上げた。
…今日激しすぎたかな。
俺がこんな状態って事は、たっちゃん結構やばいかも。
…明日は優しくシてあげよう。
外はもう太陽が沈みかけていた。
こうなると暗くなるのはすぐだ。家に付く頃には真っ暗になっているだろう。
目の前でゆっくりゆっくり沈んでいく夕日が一瞬、キスした後の真っ赤なたっちゃんの顔に見えて、可愛いかったなぁなんて、思い出して笑ってしまった。
夕日を見てこんな事思うなんて、いよいよ俺はたっちゃんの事好きになってるのかも知れない。
自分からセフレなろうとか、体だけだからとか言ったのに。
…まぁ、たっちゃんならアリかなぁー。
なんて思いながら、
ついでに明日たっちゃんをどう気持ちよくさせてやろうか考えながら、
痛む腰に鞭を打って、俺はとろとろと帰路に就いた。
-END-
なんだかんだで両想い。
相手が自分の事どう思ってるかなんて、簡単には分からないもんだね。
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