家族パロ
静也(臨也と静雄の子供)視点
僕のパパ、平和島静雄は朝が凄く弱い、そんなパパを起こすのが僕の毎日の日課である。
だから起こすのは慣れているはず…なのに、今日は何をしても起きる気配がない。
仕方なしに一度ママに報告に行くことにした。
「ママー!パパ起きないよー…」
「えぇっ?これだからシズちゃんは…まったく、いつもの事だけどシズちゃんの朝が弱いのって直らないのかな?もうすぐ朝ごはんできちゃうよ…」
案の定ママは困ったようにため息を吐いた。
「僕もう一回行って来る!」
ここで諦めたらママを困らせる、僕はママが大好きだ。だからママの役に立ちたいんだ!
そう思い、急ぎ足でパパの寝ている寝室に向かった。
「パパ!起きてよ!!ご飯できちゃうよ!!」
パパは呼び掛けても揺すっても起きる気配がない。
どうしようか…そう考えている時、僕は閃いた。この作戦ならパパは起きるかもしれない。
「もう!せっかくママがエプロンして朝ごはん作ってるのに…」
小声で言ったはずなのにパパはガバッと起き上がった。
「おー、おはよう静也…起こしに来てくれたのか?」
パパはまだ眠いらしくボーッとしていた。
パパはニコッと笑い僕の頭をわしゃわしゃと撫でた。パパのよしよしは嫌いじゃない、なんだか凄く落ち着く気がするから。
「ほらっ早く行こ!!」
「あ、ちょ、待て静也…っ」
僕はまだ眠くてフラフラしてるパパの手を引いてキッチンに急いだ。
***
キッチンの手前で僕は足を止めた。
「…?どうした?」
不思議そうにするパパを無視し、こっそりキッチンを覗いた。
「ほら見てよパパ…ママがしてるエプロンってこの間パパがママにあげたやつだよね?」
「!?」
僕の言葉にパパは一気に目が覚めたようだった。
「ほんとか…?」
そう言ってパパは僕と同じようにこっそりとママを見た。
「ホントだ…あれ、俺があげたエプロンだ。臨也…着けてくれたんだな」
パパは幸せそうにママを見ていた。
眠気はすっかり消えてしまったようだった。
「にしても…似合うな、あのエプロン……俺カラーが似合うってなんか…いいな…」
自分では気付いていないのであろうが、パパは異常なほどにやけている。
「パパ…」
「んー?」
僕は眼中に無しか!
パパがママを独り占めしているようで腹が立った。
だから一発だけパパを殴る事にした。
「いっ…何すんだ静也!」
「ママを独り占めなんてさせないんだからねっ!」
こんなパパだけど僕はパパが好きだ。
ずっとパパとママと僕で幸せなままでいれたらいいな、って最近思うんだ。
パパ、ママ!大好きだよ!!
このままずっと
家族パロって…いいね!幸せが何よりだ、うん!
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