R18
シズちゃんが可哀相な人
なにかが、なにかが足りない。満たされない……あぁ、またか…。
静雄は深く息を吸い込み、夜の池袋の空を見上げた――――。
***
俺は今ノミ蟲…臨也の部屋の前で立ちすくんでいる。
部屋の中に入りたい。だが部屋に入ればまたあのような事に…しかし…
頭の中でぐるぐると同じ事を考えていると、突然ドアが開かれた。
「…」
「…」
「いざ…や」
「なに?こんな夜中に…」
臨也が驚くのも無理はない。時計の針は夜中の0時を過ぎているのだから。
「取りあえず中、入れば?」
「…おぅ」
ドアがしまったのを確認するとすぐに臨也を壁に押しつけた。
「え、まさかシズちゃんヤりに来たの?」
「あぁ」
そんなに呆れた顔しなくても…いや、自分でもバカだとは思うけどさ…
「…まぁそれはいいんだけどさ、ここどこかわかってる?玄関だよ?玄関。」
「んなこと知ってるよ」
あぁ焦れったい…早く、早く臨也が欲しいのに…
「ヤるならせめてベットにしようよ…いいでしょ?」
「チッ…」
***
「んっ、ふぁ、ッ…ぁっ、シズちゃん…がっつき、すぎッ!」
「黙ってろ…っ」
「あっ、もぅ何回目、だと思って…ひぅ、っあ…シズ、ちゃ…ッ」
俺が臨也の部屋を訪ねたのは夜中の0時過ぎ…だが今は東の空が明るくなりはじめてい
る。
その間休む事なく行為を続けてきた…それでも…
「俺はまだまだ足りねぇんだよ…」
「だからって、あ…ッ、ん、んんっ…はっ…ほんと…激し、すぎ…ッ!」
臨也は俺よりかなり多い回数イっているため、疲労感はかなりのものだと思う…が、動く事を止めはしない。いや、止められない。
「やっ、も、ほんと無理…ッ!ぁ、ぁぁっ、イっちゃ、っ、んぅ」
いつの間にか自分の意思ではコントロールできないところまできていた。
「も、出すッ」
「え、ぁ…まって!っぁぁ、だ…めッ、中、出されたらぁ…っ、イっちゃ…んぁっ、イ
っちゃうからぁぁッ!!」
「平気だろ?」
臨也が本当に無理してるのはわかってる。わかってるけど…止められねぇんだ…
「っ…ぁ」
「や、あぁぁぁぁっ!」
そして俺は本日数十回目となろうという欲を吐き出し、それに促され臨也も白濁を撒き散らしながら果て、そのまま意識を手放した――――。
***
臨也が意識を手放してしまった後、後処理を済ませ寝かせてやった。
寝ている臨也の横でタバコを吸いながら、窓から見えるすっかり明るくなった空を、ただ一人悲しそうな瞳で俺は見ていた――――。
「だから…だから嫌だったんだ…」
絶対、傷つけちまうってわかってたのに…初めて臨也を傷つけてしまった日、どんなに後悔したことか…わかってたのに――――。
あの日以来同じ過ちは繰り返さないって、あれだけ臨也に誓ったくせに…!
「どうしたら満たされる?足りないものって…なんなんだよ…」
どうしてあれだけしても満足できない?
…わからない…
自分がわからない。
自分が怖い。
自分が憎い。
どうして?どうしていつも大切な人…誰よりも愛している人を傷つけてしまうんだ…?
「っ…くそっ!どうして…どうして俺は…ッ!」
一粒の涙が自分の頬を伝っていくのがわかった――――。
一粒の涙
短いしいろいろ変だしすみませんでした。
そしてこんな静雄に萌えている自分爆発しろよ!!orz