R18
自慰臨也







俺は決して悪くない。
悪いのは君だから…ね?


「お邪魔しまーす…シズちゃんいない…よね?」


そう、俺は今平和島静雄の部屋に忍び込んでいる。

理由なんてものは無いんだけど、敢えて言うならば俺の好きな人がどんな生活をしているのか気になった…結果?

我ながら馬鹿らしいんだけど。


「へーえ…以外と部屋奇麗じゃん」


あの性格からして片付けなどと言うものは苦手だろうと、散らかった部屋を想像していただけあって拍子抜けした。



***



一通り部屋を見て回ると、深く息を吸い込んでみた。


「あ、シズちゃんの…匂い…」


自然と体に熱が集まるのがわかった。
はぁ、これだから男は嫌だ…情けない。


「あー…、どうしよ…」


今の状態のまま帰るわけにもいかず、仕方なく自分ですることにした。


「さすがの俺でもソファはなぁ…」


ソファで自慰なんて屈辱的過ぎる……こうなればもうあそこしかない。


「シズちゃんには悪いけど…ベット借りるね?」


ベットの上に乗り枕に顔を埋めると、強い静雄の匂いがした。


「ぁ、やばい…かも…ッ」



***



「っ、ふ…ぁっ…ンッ、っぅ!」


なんでだろう…家でするよりも感じる。…シズちゃんの匂いがするから?


「シズ…ちゃ…っ、ぁあッ…っ、好きッ…!」


どんなに好きでも、どんなに愛していても…この気持ちが届く事は無いんだろうな…


「っ…あ、れ?イけな…い?」


確実に自身は熱をもっている。
いつもならこの辺りでイけるのに…


「ふぇっ…な、で?」


いつも以上に気持ちがいいのに達する事ができず、歯痒くなりバイブを取り出しスイッチを入れた。

ヴヴヴヴヴ…
「は、ふ。シズ、ちゃっ、もっと、ぐりぐり、してぇっ……!」


部屋では機械音とグチュグチュという卑猥な音が混ざりあっていた。


「ふぅぅっ…んぁ、っ!シズっ、ちゃ……ア、ァァッ……んぅ!」


これでも足りない。
どうしちゃったんだ俺…


「た、りないよぉっ…ッ…シズちゃ…たり、な…イけな…いッ!」

「何が足りねぇって?」


……え?シズちゃん?仕事に行ってるはずじゃ…っ


「ふ、ぇっ?シズ、ちゃ…な…で!?」


窓から外を見ると太陽は傾き、夕方になっていた。

うそ?俺が来たの昼前だよ…?

気付かぬうちに相当な時間がたっていた様だ。


「ここ俺の家なんだけど?」


そう言ながらいニヤついた顔で俺の方を見ていた。

その視線に一気に射精感が込み上げてきた。


「や、っ…シズちゃ…見な、でッ!…っぁ、あぁぁぁぁ――ッ!!」


嘘…シズちゃんに見られ…た!?


「…」

「…」


…終わった…


「っ…、い、いつからいたのさっ!」


恥ずかしさのあまり布団にくるまりながら聞いた。

きっと俺顔真っ赤なんだろうなぁ…


「あー…手前がバイブ使い始めた辺りだな…」


え?嘘……俺思いっきりシズちゃんの名前呼んでたよ?


「…っも、最悪!ありえない!」

「臨也手前バイブなんかで満足してんのか?」


満足したくてもできなかった…シズちゃんが来なかったらイけなかったかもしれない。


「っ、満足なんて…できるわけ無いじゃんっ!」

「…俺がシてやるよ」


俺が…シてやる?


「…は?」

「俺がシてやるって言ってんだよ」

「…え?嘘、シズちゃん正気?」


俺の目の前にいるのは本当にあの平和島静雄なのか?


「満足…したいんだろ?」


そう言いながらゆっくりと手を伸ばして俺を押し倒した。


「っ…」


静雄は後孔に指を入れ抜き差しを繰り返した。


「ひゃあッ、シズちゃ…あぁっ、んっ」

「柔らけぇ…」


俺はシズちゃんの声が好きだ。
ちょっと低めのその声が堪らない。


「んぁっ…慣らさ、なくていいからっ…早く、ッ…早く欲しっ!」


シズちゃんに触られるだけで体が熱くなる。
シズちゃんに触られると全てが快感になる。


「なにが欲しいんだ?…ちゃんと言えよ」

「っ…」

「言わねぇとやらねぇぞ?」


ねぇシズちゃん…どうして俺にあきれないの?


「…っぁ、シズちゃ…の大きぃの…俺の中にちょ、だい!」

「…まぁいいか」


どうしてそんなに優しい目をしているの?


「んぁっ、ぁんっ、いいっ!気持ち、いいよシズちゃ…ッ」

「おまっ…反則だろッ」


わからない、わからないよシズちゃん…


「や、あぁっ!シズ、ちゃ…おっきくなっ、たぁっ」

「手前には羞恥心ってものがねぇのかよ…っ」


シズちゃんの声が普段よりも上擦っており、余裕が無いんだとわかった。


「ひゃぅ、っあ…シズちゃ、ん…気持ちいぃっ、もっと…もっとちょうだいッ!」

「も…出るっ」

「んっ…ぁ、あぁっ…俺も、イっちゃ…っ、ひぅっ!しうちゃ…や、イっちゃ、ぁ…あ
ぁぁぁ――ッ!!」

「くっ…」


そうして俺達は同時に果てた―――。



***



「シズちゃん…俺、シズちゃんの事、好きっ」


もう気持ちを隠す事なんてできない。
いや、隠せない…


「…知ってる」

「シズちゃんは?俺の事…嫌い?」


どうして?…どうしてそんなに嬉しそうな顔をするの?


「…お…きだ…」

「もっかい!」

「俺も…好きだっ」

「っ…シズちゃん…!」


やっと…やっとわかった。
俺は1人じゃなかったんだ――。



孤独にさよならを





恋愛に疎い臨也って可愛いよね(●´mn`)




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