R18
終わり方が残念
俺がシズちゃんと正式に付き合い始めてから初めてのデート。デートといえば映画?と思って前から見たかった映画を見ることにした。
「あ?手前が見たいって言ってた映画ってこれか?」
「うん!なんで?」
「恋愛映画…だよな?」
「そうだよ?」
あっれー?シズちゃん知ってたんだぁ?…あ…恋愛映画って知ってるってことは…
「これ…エロいんだろ?」
あぁやっぱり…知ってた…
「ははっ……シズちゃん知ってた…?」
「普通にテレビでCM流れてんだろ」
そうか、テレビのCMとは…盲点だった。我ながらつまらないミスをした。
「…あはっ」
「知ってて見るのかよ…」
うーん…乗り気じゃないなぁ…こうなれば必技☆上目遣いだあぁぁ!
「…だめ?」
「っ…どうなっても知らねぇからなっ」
「ん?なにか言った?」
ほんとは聞こえてたけどここは聞こえなかった振りしちゃえ!
「な、なんでもねぇよ…ッ」
赤くなってる!やっぱりシズちゃんかわいい!
***
…ちょっとこの映画なんなの?さすがにこれはやばいんじゃない?
さすがの俺でも動揺する内容だった。
「…臨也これちょっと…やばく、ね?」
「そ…だね」
「っ…臨也…」
あ、やばい、シズちゃん限界かも…
「…なに?」
「俺…もう…っ」
あぁ、やっぱり…だけどこんなところでなんてシたくない。俺の計画では、映画を観終わった後に興奮しているシズちゃんにホテルに連れ込まれる予定だったのに…まぁ、自分で呆れるほどの単純な計画なんだけど。
「ぇ…ちょ…まさかここで!?」
「我慢できねぇ…」
さすがにこれは予想外だった。
「やっ…まって!」
「待てねぇよ」
「んぁ……ヤッ、だ、めッッ、触る、なっっ」
意図的ではないにしろこんなところで声をだしてしまうなんて間違いを起こしたら俺はもう街なんて歩けない…
「…」
「人いるんだよっ!?」
「知るか」
あぁもう!シズちゃんには羞恥心のかけらもないわけ!?
「んっ…っ、あぁっ」
「…声おさえろ」
は!?そんなこと言うんならこんなところで触るなよ!
「んぁっ……ちょっ、シ、ズちゃ…んんんっ」
気がついたら目の前にシズちゃんがいて…え?…キスしてる…?
「は、ははっ…いきなりキスなんて…どうしたの?」
「…手前の声…聞かれたくねぇ…」
こんな時ばっかり無駄に男らしい顔しやがって…
「は?ば…ばっかじゃな…!?」
「黙れ」
「んぁっ、あ、あう…っ」
「声おさえろって…」
ちょっと!口隠されたら苦しいって!ただでさえ息が荒くなって酸素をもとめてるっていうのに…
「ん…んんっ…シ…ズちゃ…」
「…入れてもいいか?」
これでも極力声を出さないように必死で理性を保ってるっていうのに入れられたりなんかしたら…あぁ…考えただけでめまいがする…
「や、だ、だめっ!これ以上は、無理っっ!」
「臨也…」
「や、ま、待ってよ…!」
「無理だ……」
……は、ははっ…もうどうにでもなれ…
「あぁ…やっぱり臨也に静雄じゃないか」
………え………?
「………しん…ら?」
「よぉ」
「ドタチン……?…え?なんでいるの?」
ぇ…もしかしてさっきまでのやり取り…見られて…た?
「君達がここに入るのが見えてねぇ…来ちゃった☆」
あまりの衝撃に俺は口をパクパクさせたままなにも言えずに固まっていた。
「は?来ちゃった☆って新羅手前っ…つか邪魔すんなよ!」
そうそう!シズちゃんもっと言っちゃって!……まぁ、新羅とドタチンが声かけてくれたおかげで助かったんだけど。
「僕的にはそのまま続けてもらえたら嬉しいんだけど?」
でた、腐男子新羅。
「あ?」
「おい岸谷…」
ドタチンちょっと引いてるし…ほんっとに馬鹿だよねぇ…
「ははは、冗談だよ」
「てめっ…ぶっ飛ばす!」
「冗談だって!や、ま、まってくれないかい?」
「待つわけねぇだろ!」
…逃げたな。そんなことしてシズちゃんが追いかけて来ないわけがないと知ってて逃げてるのか…と、ちょっともやもやしながら考えていると遠くから新羅の助けを求める声がした。
「助けて臨也あぁぁ!!!!」
「逃げんじゃねぇぇぇぇ!」
シズちゃんに追いかけられていいのは俺だけなのに…!これ以上は無視してられない!
「えっ、ちょ、まって!シズちゃんだめだってばあぁぁぁ!」
ずっと静かに見守っていたドタチンはそんな俺の気持ちに気付いたのか、気付かなかったのかそれはわからないが…
「……はぁ…付き合ってられないな…」
そう一言呟いてからゆっくりと3人を追いかけていった…
初デート
まさかの新羅&ドタチン登場っていうねwww