▼ある日の独白
「ん…目が痛い」
季節は夏から一変秋に、そして今や着々と冬になりかけている最中だった。
「一杯寝たのになぁ…もう7時過ぎだし、学校に行く準備しなくちゃ」
ここ最近なまえは体調といっても主に目だが、優れないことに多少なりと苛々していた。
まず一つ目…鼻水は垂れる、それも本当に水のようにポトリと落ちるものだから対処に遅れる時がある。かなり迷惑だ。
次に二つ目…目が痛いわ重いわ、とにかく最悪の状態だ。寝ても疲れなんて露ほどもとれないし常にジンワリと痛みが押し寄せる。目をグッと力を込めて閉じればその時だけはマシになるが…どうしたものか。
最後は極めつけの乾燥肌、カサカサだし、そのお陰で顔はより一層不細工になるし。
「なに、どの季節が一番過ごしやすいわけ?もう意味不明だよコンチクショー」
教室に着いた途端に叫んでやった。案の定クラスにいた十割がなまえを見て唖然とした。
ん?十割って全員じゃないかって?そうだけど何か悪いかな?あ?どうせ私はクラスで浮いた存在ですよーっだ。
何たって妖怪のストーカーが憑いてますからね。
将来の夢は魑魅魍魎の主になる〜なんて大見得吐いた(実際なりそうだけども)、現代にあるまじきキザで常時女タラシこんでるんじゃね?と思うほど色気安売りしてる大バカ者なんですけどね?
「なまえちゃん、おはよう」
「……おはようリクオ」
毎朝毎朝よく二つも離れた教室に顔を出しに来るもんだ。そこのとこは尊敬に値する、ヒトとしてね!ここ重要だからねテストにでるからね!
「今日さ、家で宴会開くらしいんだけど…なまえちゃん、良かったら来てねっ!」
「んーーーしょうがないな」
うっすらと笑って言っても彼にはそんな事はどうでもいいことのようで、まぁそれはもう前に学習してたから問題はないけれど、さて困った。
「実は夜の主さんの方カナリ苦手なんだよねぇ・・・」
アイツ、紳士の枠にも嵌らないこっ恥ずかしい台詞を何の惜しみもなく口にするからね。ホント私にどう返してほしいのか未だにサッパリ分からず仕舞いでさぁ・・・
「よっ、なまえ!」
「あぁやっぱり出たよ」
「なんだい…つれないねぇ」
「おあいにく様私はあんたなんかタイプじゃないの」
「て言うわりによく昼の俺とつるんでるよなァ?」
「タイプだからね」
「………」
太々しく月明かりが映える枝垂れ桜の幹に腰掛けて酒を啜るこの男、まさについ先程話していた例のストーカーだ。
縁側でチミチミと酒飲んで一服していた所にまさかあんなにカッコつけて現れるとは…思いもしなかったなぁ〜、て言えば満足かゴラ。もう分かってんだよー、私を甘く見ちゃあイケナイよ?それくらいなら容易くわかる。だてに追いかけられてないからさ!
「なぁ、あんたは何時になったら俺の想いに応えてくれるんだい?」
そうそうコレだよ、困るのは。一体私に何を求めているんだい?と聞き返してやりたいね。でもそうしないのは天の邪鬼な性格のせいかな?
だって私は、とっくの昔からあんたが好きだったからね。
今更応えるも何も…質問を誤ったキミの負けさ。
ホラちゃんと手を伸ばしてよ!早く私の心に気付きなさいよ!もたもたしないでかっ攫ってみなさいよ!
あ、でも私はオンリーワンでナンバーワンじゃないと許さないからさっ!覚悟して近付いてね、くれぐれも息の根止められないように。
うはははは(゜∀゜ノ)ノ
特に何も考えずに衝動だけで書いちゃったよ!
とにかく鼻水と目がかなりツラいことを訴えたかっただけ←つまり初めのとこだけww
mugi.20111031
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