その爪を、私の背中で磨いで





獰猛なの





息して、生きて、ゆくの





肉食の彼らは、草の味など知るわけもないのだ





狙った獲物はきみだった





生臭い息に昏倒しちゃいそう





実は甘えたがり(尻尾なんて振っちゃってさあ、)





するどい牙は、意外に優しくて





たてがみの手入れしてあげようか





ばいばい、おやすみ、また明日。(君の匂いが忘れられない)





ぎらりと光るその目に、戦慄。

提出:言葉贈り

BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
- ナノ -