マイフェイヴァリットドール | ナノ




 できたてのフレンチトーストにかぶりつきながらテレビの液晶画面に目をやる、そんないつもどおりの朝。この時間帯はどの局も代わり映えしないニュースしか取り上げず、かといって特に興味をそそられるような事件があるわけでもない。仕事柄こんなものを見なくても欲しい情報は勝手に入ってくるわけだし。実に退屈だ。

「シーズちゃん」

 頬杖を突いたままリモコンを手に取ってピッピッと画面を切り替え、映し出された映像に向かって呼びかける。栗色のさらさらした髪に、白く透けるような肌。中性的で美しい顔立ち、丸く大きな瞳。弟らしき少年の手を引き、まだピカピカのランドセルを背負って、母親にいってきますの挨拶。

「今日もかわいいね……シズちゃん?」

 ここ最近の俺の興味の対象のほとんどはこのどこにでもいそうな一人の子どもに向けられていた。へいわじましずおくん。お世辞にも上手いとはいえないような稚拙な文字が、落としたノートにつらつらと書かれていたのを見て名前を知った。しずおくん、じゃあシズちゃんだね。女の子みたいでかわいいと思ったからそんなあだ名をつけて呼ぶことにしている。
 最初に断っておくと、俺はシズちゃんと直接面識があるわけではない。影からそっと見つめたり、家にカメラを設置したり、公園で食べていたアイスの棒をゴミ箱から拾ってきたり、そういうことは一通りしてみたけれど。実は小さな子相手にストーカー行為を働いたのはこれがはじめてというわけではない。子どもは大人と違ってただひたすらに純粋だ。混じりけのない白、白、白。だからこそ穢してやりたいと思うのは何も俺に限った話ではないだろう。今の世の中、ペドフィリアなんて街に腐るほど溢れ返っている。俺もそのうちのひとり、それだけのことだ。

「やばい……興奮しちゃった」

 画面の中のシズちゃんが俺に微笑みかけることはない。でも俺以外の第三者と楽しそうにお喋りしたり遊んだりしている姿を見ると、つい欲しくなってしまう。あの未熟な幼児特有のぷにぷにとした身体をこの手で蹂躙できるのかと考えただけで、下半身がかっと熱くなった。
 そのあとはさも当然であるかのような流れで勃起したそれを取り出し、右手で根本を扱きながら、左手で先端にシズちゃんが舐めたアイスの棒をごしごしと擦り付ける。あ、っ、気持ちいい、気持ちいいよシズちゃん! ねえ、君のその幼い柔らかな舌で俺の汚く昂った性器を舐めてよ、小さなそのお口で涙を流しながら必死に頬張ってよ、そうしたらご褒美に熱いミルクをいっぱい飲ませてあげる、シズちゃん、シズちゃん、っ……!

「っ……ん、! はぁ……」

 どぴゅ、と吐き出したどろどろの精液を画面に映るシズちゃんの整った顔にべったりとなすりつける。ふふ、想像どおりだ。とっても似合ってるよシズちゃん。綺麗なものであればこそぐちゃぐちゃにしてやりたい、絶望に歪んだその表情を見てみたい。こんな俺の醜い願いを叶えてよ、ね、シズちゃん。
 連れて帰ってきたらまず最初に何をしてやろうか。全身が精液でぐちょぐちょになるまで犯してあげようか。いろんなお薬を飲ませて適当に玩具で遊んであげようか。それともお尻が腫れ上がるまで叩いてあげようか。どのみちもうシズちゃんはお家に帰れなくなっちゃうんだけどねえ、ウフフ。あ、そろそろ学校に行く時間かな? それじゃ俺もお出かけしなくちゃ。

「今会いにいくね」



(100710)





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