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Diary

 お久しぶりです

バカじゃないの。


つけ入る隙があるのになんで自分を売り込まないの。

なんで馬鹿正直に良いアドバイスしてるの。

そのポジションは所詮「いい友達」止まりだって気付いてないの。

どうしてノロケにつられてあなたまで幸せそうに笑ってるの。




あーもう、ホントに。




「イライラするわ…」
「えっ」

呟いた私に、彼は心底驚いたような反応をした。

「なんで? 何かあった?」
「……その鈍さも腹立たしい」
「え、もしかして俺!?」

ショックを受けたような表情のその顔面に、グーパンで追い討ちをかけたいくらいにはイライラしている。

「やる気あるの」
「……いやあ」
「いやあ、じゃないわよ」

ばん、と机を叩いた私に、ビクッと肩を震わせながら「や、落ち着けって」と宥めてくる。ああもうその手の動きすら憎らしい。

「いいの? このままじゃあの子とられちゃうわよ」
「……うーん、そもそも俺のじゃないしなぁ」

苦笑いを浮かべて小首を傾げた彼は、一瞬目を閉じると、穏やかな表情で続けた。


「いいんだよ。幸せになってくれればさ。その相手が俺じゃなくたっていいんだ」


そこは、俺が幸せにしてやる、って言うところでしょ。なんで他人任せにするのよ。

「……ばーか、お人好し」

私の罵倒に、彼は「ごめんな」とまた苦笑した。


2016/02/29 12:30

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