「今日は待ちに待った、ハロウィンだぜっ!これで来週のおやつ代浮くぜ!」

「ぶんちゃん、はしゃぎすぎじゃ。みんなにばれんようせないかんぜよ…」

今、俺と仁王は部室の中で仮装して、
みんなが来るのを待っている。

仁王の策略で俺はネコ。
仁王は吸血鬼のコスプレだ。
俺も、吸血鬼のが良かったのに!



ザク…ザク…と砂利の上を歩く音がした。

「お。誰か来たぜよ」

俺らはドア前に待機する。

キィ…
「トリックオアトリート!」


誰なのかも確認せず、驚かすと、


「おおっ!…なんだよっ!」


そんなビックリしなかったしぃ。



「ジャッカル!!お菓子くれよぃ!」


「お菓子くれなきゃ、イタズラするぜよ…」


ジャッカルを部室に引きずりながら脅迫する。


しかし、ジャッカルは

「お菓子持ってねーよ」


「あらー。じゃ、イタズラっ!」


ニタアと言う表情が似合うほどの笑みをジャッカルに向ける二人。


「ひっ!…や…やめろおおおおお!」


と叫んでも誰もくるはずない。


ジャッカルは俺らの餌食になった。



ザク…ザク…とまた足音が聞こえて来た。

「よし、来るぜよ」

キィ… 「トリックオアトリート!」

「む。」
「っきゃあ!」
「…ぬう!!」 ガタガタ…ズトンッ!!

柳と幸村くんと真田だった。

まさかの真田が腰抜かして
尻餅ついた。


みんなで真田に冷たい視線を
送って改めて言い直す。

「トリックオアトリート!」

すると柳が
「やはりな。お前らがハロウィンを楽しむ確率は99.9%だ。
お菓子を用意しておいて正解だったな。」


そう言って、可愛らしい
うさぎがプリントされた小包をくれた。


「じゃ、俺も。」

そう言って幸村くんも
オレンジと黒のハロウィンカラーの袋をくれた。



中をみると二つとも
チョコやマシュマロ、アメ、せんべいが入っていた。


「よっしゃ!ありがとうな!!
柳!幸村くん!」


俺が礼を伝えると二人は
「いえいえ」と笑みを浮かべてくれた。



「そうじゃ、真田。おまんは何も持ってないんかのう。」


仁王が真田に近づき聞いて見る。
すると真田は

「…すまぬ。」


「それじゃ!イタズラだあ!」


二人で同時に飛びかかる。


「キエエエエエッ!」


真田の野太い叫び声がしたのもつかの間。
真田確保!


10分後。



キィ…とドアが開いた。


「「トリックオアトリート!」」


仁王と俺はドアのサイドから
赤也と比呂士は正面から叫んだ。


「あーっ!丸井先輩達もやってたんスかー!」


「んだよ!赤也もかよ!
ってか、比呂士もって意外だな!」


赤也はむろんデビルの仮装で
比呂士はハリー〇ッターの仮装だった。


「なんじゃ、仮装してるやつに言っても意味ないけ。二人は無しってことで。」



「そうですね。ところで他の皆さんは?」


比呂士は他の人にトリックオアトリートって言いたいみたい。

でも、もうハロウィンを味わってんじゃないかな!


俺たちがあらかじめ飾っておいた暗幕をくぐると
俺らの作った
ケーキ、マカロン、プリン、クッキー、和菓子。


それに、イタズラされた
和服のジャッカルに
カボチャパンツはいた真田。


真田は柳と幸村くんに
おちょくられてるし(笑)


赤也なんか目ェキラキラさせてるし!


「じゃ、ハロウィンパーティー始めるぜー!」


俺の一声と共にみんな一斉にお菓子に食いつく。

みんな口々に旨いとか言ってる。
さすが、俺っ!天才的だろぃ?


「今回も成功したな!
ぶんちゃんと組めばみんなを喜ばせる率200%じゃ」


「おぅ!仁王のおかげで俺の天才的なスイーツも振る舞えるって!
お互い様だな!」


happy Halloween!!

後付け
真田の仮装にかなり悩みました。
なんやかんやでカボチャパンツですが(笑)

ほんとはナース服って思ったけどキモすぎなんでww

楽しんで頂ければ光栄です。
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