今日は俺の恋人、仁王雅治の誕生日だ。
それに、俺たちが付き合い始めた記念日でもある。

今日も朝からまさは女子に囲まれて祝福の言葉を貰っている。
ちょっと妬けるけど、俺もやられたしね。

そして、やっと女子から開放されたまさは疲れて死にそうだった。

「ぶんちゃーん、女子は怖いのぅ。」
と、俺に抱きついてきた。

「しょーがねぇだろぃ!今日だけだし我慢しろっての。」
まさを引き離しながら喝を入れる。

「あ、ぶんちゃん。今日家来るじゃろ?」

「あー。うん。一旦家帰ったらな。」

「なんで。」

「泊まる道具持ってくから。」

「なんじゃ、気合バッチしじゃの。」
ニヤニヤ笑いながら言ってくる。

「何のこと?残念ながらまさの希望には答えられませーん」
きっぱりそう言うと、
つれないのぅ、とかブツブツ言う。

別にそういうことヤるために付き合ってるんじゃねーしな。
がっつく事もねーだろぃ。

初めて泊まり来たときに
好きにしててと言われ、何もすることなくまさの帰りを待っていると、
一時間後に帰って来たことが会った。
まさにゲームとか風呂入ってくれば良かっただの言われたから、今じゃ自宅のように使ってる。


いつものようにゆっくり入って、
髪も乾かしてまさの部屋に戻ると
まさも風呂入ってらしい。
そういや、まさん家風呂2つあったんだ。


「まさー。風呂入って来た。」

「おー、おかえりー。」
そういいながら、髪を乾かしてるまさに近づくと、
「ぶんちゃんふいて」
とタオルを渡された。


仕方ねーなとまさの髪をふいていると、

ぐーぎゅるぎゅるる…


「ぶんちゃん、腹なった。」

「知ってる。何か作ってくるわ。」
ちょうど髪も乾いたし。


「え、俺作るけ。」
まさがそういうけど、

「いんや、お前今日、誕生日じゃん。」
そう言って部屋を出たが、まさもくっ付いて来た。

「何食いたい?」

「ぶんちゃん。」
ニヤニヤしながら、即答される。

「死ね。んなこと言ってっと激甘料理にすっぞ!!」

「何?ぶんちゃんに生クリーム付けて食べんの?」
さらに、ニヤニヤしながら聞いてくる。
たぶん、俺顔真っ赤。

「だーかーらあ!」

「わかっとる。嘘じゃ。んー。焼き肉。」

「いつもと一緒じゃん。」
別にいいじゃろーって言い返された。
まさのお陰で、焼き肉ってか、生姜焼きが得意料理になりつつある。


いつも通り、テキパキと料理していくなか、まさには雑用を押し付ける。

「まさ、コレ洗って。」

「んー。」
でも、文句言わずにやってくれんだよな。

「ねーぶんちゃん?」

「なに?」

「俺ら、ずっとこのままがええよ。俺んために飯作って?」



…?プロポーズ?
「んー。考えとく。」
嬉しいんだけど、恥ずかしいから
すぐに返事は言わない。

んで、俺の天才的な味付けの生姜焼きが出来た。
まさに、料理持たせて2階に上がる。

机に並べてる間、俺はあらかじめ家で作って置いたケーキも机に乗せた。

「うわー。でっか。こんなに食うん?」

「ヨユー。」

二人で向かいあって座る。




「まさ、生まれて来てくれて、ありがとう。
俺、まさと出会えてマジ嬉しい。」

「うん。俺もぶんちゃんに会えて嬉しい。」
そういいながら、俺に四角い箱渡して来た。

まさをみると、開けてとでもいいたげにしてる。

俺は箱を空けてみた。

そこには、
ペアリングとチェーンが入ってた。

「…!まさ、コレって…」

「うん。お揃いのな。前にお揃い欲しいって行ってたから。」

リングには、「m」と「b」って彫ってあった。


「ヤバい…。まさ…俺泣きそー」

「泣きんしゃい。今日は一周年記念じゃし。」
笑いながらそう言われた。


「あー。じゃ、俺からも。」

俺はこの日のため、めっちゃ節約して、頑張ったんだ。

まさに、普通の封筒を渡した。


「なに?」

「あけて見ろって。」

まさが、開けて中を覗くと、


「ぶんちゃ…覚えてくれてた…ん?」

「…うん。」


封筒の中身はTDLのチケット。
普通に買えるし行けるけどさ、
俺らが結ばれたきっかけの場所何だよね。
たまたま、去年みんなでTDL言ってさ、そん時まさに告られて。

まさがそん時、
また二人で来れたらいいな、とか言ってたからさ、ちょっと頑張ってみた。



「俺が言ってた事覚えてくれたんか…。もー嬉しいぜよっ!」
まさは俺に飛びついて来た。


「うん。ねー、ペアリング付けてよ。」

まさは、俺から離れチェーンにリングを通し俺の首に通す。


「いい感じじゃね?じゃ、次まさな。」

俺もリングをチェーンに通して
まさの首に通す。

そん時、俺は通らないみたいに見せかけて、まさに顔近づけた。
普段、はずくてできないけど
まさにキスする。


ちゅっ。


「ーっ!!!!ぶんちゃ「これも、プレゼントなっ//」

「…//あいがと。最高に嬉しいぜよ!」


俺が頷き顔をあげると、自然と目があって。
言葉を発しないけど、二人とも通じあって、今度は不意打ちじゃないキスした。


「まさ、俺何があっても、まさと一緒にいる。」

「俺も。ぶんちゃんとずっと要る。嫌って言っても離さん。」

あまーい、あまーい俺の恋人の誕生日。

来年もこうやって2人で過ごしてたい。

end

おまけ

ガチャッ
「まさはるー。入るよ!」

いやいや、もう部屋の中なんですけど。

ぶんちゃんを自分の膝の上に乗せてたもんだから、
姉貴は何を考えてんだか解らんけど、ニヤニヤしちょる。

「なんじゃ、鬱陶しい。」

「酷いわねー。せっかく良いもん持ってきたのに。」
と、姉貴は箱を振ってくる。

「はぁー…。すみませんでした。それなに?」
姉貴に聞いてみると

「一周年記念ね、二人で行きなよ。」

ポイッと投げ捨てて部屋を出て行く。全く身勝手じゃの。

箱あけると、

「……。2回行けと?」
ぶんちゃんがポロってこぼした。


「まぁ、いいんじゃないの…?」

箱の中身はTDLのチケット。


「姉貴、KYじゃな。」

「うん。」

おわり


後ずけ
甘くしてみたつもりです。
甘い…の…かな?
お楽しみ頂けたら光栄です。
2011.12.04. 
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