相合傘
「なあ仁王。」
「何？」
「俺らめっちゃ見られてね？」
今日朝雨降ってなかったから
傘を置いてきたら午後から雨が
降ってきやがってさ。
珍しく傘を持ってた
仁王に入れてもらってる。
まあ、俺ら付き合ってるし
問題は全く無いんだけど。
他の部活も今日は休みみたい。
俺らはオフ日なんだけど。
二人で昇降口出たら、
女の子たちの視線がね。
「もっと見せつけちゃろうか(笑)」
「やめろし。ってかもう見せつけてるし。」
気づけばいつの間にか仁王の手が
肩に回っていた。
「気にしたら負けぜよ。」
「大丈夫。気にしてないし。
むしろ、もう見せつけちゃう？」
仁王の傘がでかくてよかった。
俺の言葉で仁王の変なスイッチ
入っちゃったから。
end
露の時期ですから。