「…もしもし?」

「ブン太?」

もう深夜2時っていうのに俺の携帯が鳴った。
まだ起きてたからよかったけどさ、
嫌々充電スタンドから携帯とれば
画面には『丸井ブン太』の文字が。

「うん。寝てた?」

「いや、起きとったよ。それよりどうしたんじゃ。」

こんな時間にかけてくるなんて、
はじめてだから心配になって聞いてみると

「…仁王の声が聴きたくなった//」

な、ちょお、かわええの//

「だめだった…?」

「いや、むしろ嬉しい。俺のことでも考えてたんか?」

たぶん俺今すごいニヤけてそう。

「……か、考えてた//寂しい。」

「寂しいって、一昨日部活で会ったじゃろ?」

「それまで毎日会ってたじゃん…寂しくなったんだよぃ…」

今日はずいぶん乙女なブン太じゃな。
そんなに寂しがってたんか…
そしたらなぜか勝手に動いて靴履いて外に出てた。

「今、一人?」

「え?うん。チビ達は寝てるし。」

「今日何してた?」

ブン太ん家向かいながら今日の出来事を聞く。

「今日はチビ達に起こされて飯食って、チビ達と遊んで
ゲームして昼食って昼寝してゲームしてマンガ読んで…」

「うん、だいたいわかった。」

「仁王は?」

「俺?11時頃起きたし何もしとらん。」

「え?半日ぼーっとしてたの?」

「いや、夜の11時。」

電話の向こう側が静かになったし、寝たのか…?

「…馬鹿じゃないの、もったいねーなぁ。腹減らなかったの?」

ブン太じゃあるまいし、元々食に興味無いし。

「今日まだ水しか飲んどらん。食う気せんし。」

「やばいじゃん。お前生きてんの?」

「生きてる。ほら、声聞こえてるじゃろ。」

なんだかんだ喋ってるうちにもうすぐ
ブン太ん家の近くまで着いた。

「まあね。聞こえてるけどさ、」

「なんなら生きてるか確かめてみる?
……カーテン開けてみ?」

あ、影見えた。

シャアアッー
電話越しに聞こえたカーテンを開ける音。

ブン太に向かって手を振ってみる。

「…まじか。ちょっと待ってて」

カーテン閉めて、影が遠ざかる。
すると玄関が開いてブン太が走って来た。

「電話切るよ。」

「うん。」

プチッー

「生きとるよ。後、もう寂しくない?」

「うん!」

元気のいい声と共に俺に抱きついて来たブン太。
俺もギュッと抱きしめてやる。

「びっくりした。来てくれると思わなかったし。
案外、仁王も寂しかったんだろぃ?」

「ブン太ほど寂しがりやないけん。
でも、ブン太居らんと生きてる意味無い。」


「……俺のこと大好きだな。」

「……ブン太もそうやろ?」


月明かりが照らす路地で二人。
俺らってそうとう馬鹿っプル(笑)

end


携帯のカタログ見てたら思いつきましたね。

ありがちなネタですが、ぶんちゃんとにおくんが
馬鹿っプルだとわかって頂けたなら…!

最後までお付き合いいただき
ありがとうございます!
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