「ゆいでも照れることあるんだな……ちょっとは可愛い所もあるじゃねぇか。」
「…オーバ、何があったんだ? 電話があってからずっとニヤケてるけど」
デンジがそう聞く。
そう、今俺はデンジのところに居る。
…どうせデンジの所を訪れるなら、ゆいに戦うように言わなくてもいいんじゃない? とか
そういう突っ込みは無しだ。
「……いや、何でもねぇよ。」
ゆいと電話してた、なんて言ったらきっと面倒なことになるだろうからな。
ほら、何話してたんだとか、ゆいは俺が電話したら出ないのに、とか。
「…何も無いのに、そんなにニヤケてるなんて気持ち悪いよ。」
「そういうお前だっていつもより4割り増し位で機嫌がいいじゃねぇか?」
よくぞ聞いてくれましたという風な顔をしていた。それに俺が来た時から、心なしかデンジの目が輝いているように見える。
…気持ち悪い。
「だってゆいが来たんだよ。それと、パンツ丸見えだったんだよ。」
…何だって!!?
「おま…それ言って殴られただろ。」
「うん。でも良いだろ?」
ひ、否定はしない。
というかそれより気になるのは…
「…何色だったんだ?」
「言わない。」
お前、…俺がミキちゃんのパンツ見たときは教えてやっただろ!!
「……」
「大の大人がパンツの色で云々言ってるなんて何か情けないよ…オーバ。」
………なんだ、この……すごく、ものすごく俺を哀れむような目は。
「お前だけにはそんなこと言われたくねぇえええ!!!」
・・・・
やまなし おちなし いみなし。 蛇足でした。