「アーロン、何か食べてるの?」
ゆいはアーロンの隣に座りながら、そう聞いてきた。
「チョコレート。」
「え、良いなあー!」
「食べるか?」
「うん。」
ゆいがそういったのを聞くと、アーロンはゆいを抱き寄せてそのままキスをした。
舌が絡み合う。その上でチョコレートは二人の体温で溶けてゆく。
甘いなあ、とゆいはぼんやりと思った。
チョコレートが溶けきっても、チョコレートが口の中から無くなっても、二人はそのまま甘いキスを続けた。
しばらくして、二人の唇が離れた。
そしてゆいはアーロンの胸の中に頭を埋めた。
「…今の、ものすごくえっちいよ…。」
「ははは…。もう一回やるか?」
そういいながら、アーロンは愛しい人の頭を撫でた。
ゆいもそれを嬉しそうに受けている。
ゆいはアーロンの頬に手を伸ばした。
「…」
ゆいが何を望んでいるのか、アーロンはすぐに察した。
そして何もいわずに、二人は再びキスをした。
まだ、ほんのりとチョコレートの味がした。