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似た者同士

「インゴさん。」

「なんですか?」

「ソレやめてください。」

ソレというのはタバコのこと。
この人は、隙さえあればタバコを吸っている。

「嫌でございマス。」

人が体のことを心配して忠告してあげれば、これだ・・・ 
インゴさんは素直じゃない。
でも、私もソレと同じくらい素直じゃない。
インゴさんを心配してだといえば、彼は止めてくれるだろう。

でも、私は素直じゃないから、違う言葉が口から出てくる。

「服にタバコの臭いついちゃうんですよ、」

「・・・別に、心配してる訳じゃないんですから・・・(ぼそっ)」




※こっからインゴ視点
鈴那が自分のことを心配してくれているのは、よく分かっている。
こんなに吸っては体に悪いことぐらい、吸っている自分が一番理解している。

止めようと思えばいつでも止められる。
でも、鈴那の言うことを素直に聞くのは何だかシャクで、
鈴那のことを困らせたくて、少し反発してみる。

「いくら止めろと言われても、嫌なモノはイヤなのです。」
「止めると口が寂しくなってしまいマス。」


別に口が寂しくなることはないのに、
意地悪して、鈴那にオネダリしてみる。

「貴方が毎日、ワタシにキスしてくださるのでしたら、止めないコトもないデスが、ね。」


こんな事をいえば、鈴那だって流石に諦めるだろうと思った。

そんな考えとは裏腹に、鈴那は照れながら
「し、仕方ないですね!服にニオイがつくのに比べれば、安いモンです!」
「別に、インゴさんのためじゃないですからね///」

なんて、爆弾をワタシに投下しました。
コレが今流行りのツンデレってやつですか・・・


心臓に悪すぎます。

まあ、ツンデレなお姫様にタバコのかわりに毎日キスしてもらうのも悪くないかもしれません。








遅くなりました・・・
アレ?
ツンデレってこんなんだっけ(゚Д゚;)

こんなんでも喜んでいただけるか・・・心配・・・
ねあ様のみ持ち帰り可
by磯崎蓮

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