「美しいお嬢さん。貴女の甘い蜜をほんの少しだけいただいてもいいかな?」

いつの間に侵入したのか、ベッドの枕元で金髪の吸血鬼が白い糸切り歯を光らせながら妖しく微笑んでいた。
夜風に黒いマントをたなびかせ、目の前の獲物に舌舐めずりしている。

首筋を冷たい指でなぞられて、目が覚めた名前は、薄い服に包んだだけの身体を庇うように胸元で腕を交差させた。

メローネはそれに自分の手を絡め、丁寧に解いて手の甲に口付けを一つ落とす。

「大丈夫。痛くしないから」

その紳士的な態度に絆されて、名前はつい緊張を緩めてしまった。

メローネはその隙に邪魔な服を取り払い、彼女の柔らかい肌に直接触れる。

「張りも滑らかさも良好だ」

掌全体でねっとりと捏ねるように撫で回す。
敏感な部分に辿り着いたメローネの手が長く鋭い爪を立ててそこを軽く引っ掻くと、名前は小さく声を上げた。

「感度もなかなかいい。これはディ・モールト期待出来るぞ」

彼女の反応に独り言を呟き、メローネはベッドの名前の足元へ体を移動させて彼女の下着に整った形の鼻先を押し付けた。

「ここから蜜のいい匂いがするな」

そう言って下着越しに湿ったそこをぺろりと舐める。

血のように赤い舌がなまめかしい。
名前はもどかしい、ぞくぞくとするような快感に肌を粟立たせた。

下着を剥ぎ取られ一糸纏わぬ姿になった名前の中にも、その舌が這わされる。
何か妖しい生物のように蠢くそれを秘部に受け入れた名前は、細い身体を捩って悶えた。

「少しだけだと言ったのに、もうこんなになっている」

脚まで垂れてきている性液を見せつけるように舐め上げ、メローネは嬉しそうに言う。

名前は彼のそんな妖艶な仕草に釘付けになっていた。


「君はこれを吸って」

彼女の声が蕩けてきた頃合を見計らい、滾った物を取り出して喘ぐ口元へ持っていく。

名前は唇を開き、メローネの言いなりにそれを口の中に納めた。

ぴちゃぴちゃと響く粘着質な水音。

熱心な奉仕の褒美のように口内へ大量に注がれた濃い液を、名前は喉を鳴らして飲み下した。
唇に付着した液まで残さず舐め取って、熱い息を吐く。

メローネの体液を取り込み、名前は身体の奥が疼き出すのを感じた。
喉が、性器が、もっと欲しいとひくつきながら求めている。

ああ、自分も彼と同じ好色な吸血鬼になってしまったのだ。

名前はそう悟り、メローネに導かれるままに腰を揺すった。

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