飛田恵美夫の幸福な日常/ウカさんへ



※M飛田×S未鷺
※付き合ってます
※飛田気持ち悪い






どうも、飛田です。
風紀委員と未鷺さん親衛隊を掛け持ちしています。
さらに、なんと!幸運なことに未鷺さんの彼氏というポジションを手に入れました。
僕は、幸せです、とても。





びりっ、と音を立てて僕が時間を書けて作り上げた書類が破かれた。

「訂正しろと言った箇所が直っていない。やり直せ。俺は寝る」

さっき破かれたのは未鷺さんに頼まれて作った風紀委員関連の報告書だ。
それが破かれたのはまたコピーすればいいし気にしない。

むしろ僕は未鷺さんのその美しい手で破られた紙になりたい。
さらに細かくちぎられていく紙を羨望の眼差しで見つめる、ってそうじゃなくて!

「み、未鷺さん寝ちゃうんですかー?今夜は久しぶりにさせて下さるって!」

これは一大事だ!
近頃、風紀委員の仕事が忙しくてただでさえ足りない夜の営みが激減しているのに。

未鷺さんは縋るような俺の目を汚い物を見るかのような目で見つめ返した。
あああ、ぞくぞくする。

「仕事もろくに出来ないお前に俺が満足させられると思うか」

冷たい未鷺さんの言い方で下半身に熱が集まる。
これは我慢出来ない、今日はどうか……。

「お願いします……!報告書は明日までにはっ!」

でかい図体を生かして寝室に入ろうとする未鷺さんの前に立ち塞がる。
未鷺さんの綺麗な眉が歪んだと思ったと同時、スネに衝撃が走って僕の身体は崩れた。
未鷺さんに蹴られたのだと気付いたときには見下ろされていた。

悲劇のヒロインのような形で情けなく転がった僕は、立ち上がろうと床に手をついた。
その手の甲をスリッパを履いた未鷺さんの足が踏みつける。

「ぎゃん!!」

みっともなく悲鳴を上げた僕の手の甲を未鷺さんの足がぐりぐりとえぐるように踏み続ける。

「うはっ、ぁあっん、未鷺さん、未鷺さん!」
「呼ぶな、不快だ」
「すみませっ……」

どうしよう最高です未鷺さん、未鷺様。
最低な僕は未鷺さんになじられて興奮してしまいました。

未鷺さんの視線が俺の下腹部に止まって、美しいお顔に嫌悪感を滲ませた。

「……お前はどうしようもない」

ため息を吐いて未鷺さんは僕の腹に両膝をつくようにして乗り上げた。
未鷺さんの軽い体重でも鳩尾に右膝が入っていて結構痛い痛い気持ちいい……。

未鷺さんの掌が僕の両目を覆い隠した。
こ、これは顔が近付いてくる気配。
まさか未鷺さんからキスしてくれる?!

――と思ったけど。

くしゃり。

僕の唇に触れたのは未鷺さんの柔らかい唇ではなくかさかさの紙の感触。
目隠しがわりの手を外した未鷺さんは妖艶に微笑んで僕から下りた。

未鷺さんの手の中にあり、僕が接吻したのはぐしゃぐしゃになった失敗作の報告書だった。

「俺はこれから30分、本を読むことにした。それまでに作り直せ」

未鷺さんは手中の報告書に唇を落とした後、それをごみ箱に投げ捨てた。
ああ僕は未鷺さんにびりびりに破かれてキスされて投げ捨てられた紙になりたい。

でも紙になったら未鷺さんに抱き着けないので、今のところは報告書の修正を頑張ります。
急ピッチで。




end




ウカさんのリクエストで『M飛田×S未鷺』でしたが……


これはひどい\(^o^)/

ギャグに成り損ねたうえに、いろいろ間違ってる気がしますがわたしは楽しみましたよ!
脇役中の脇役の飛田君にスポットライトをあててくださって嬉しかったです(笑)
いつかリベンジしたいです!


ちなみに飛田くんは「とびたえみお」という名前です

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