ドライヴ

着いたぞハロ〜っておい! 寝ちまったのかよっ!?
お前さんが綺麗な夜景が見たいって言うから、夜中なのにラリー走らせてここまで連れてきたんだぜ?
ったく……しょうがねえな。
ミス・スメラギに飲まされた昨夜の酒が、まだ残ってんのか?
あの人はハロに酒飲ませて色んな事を聞きだそうとするからタチ悪いんだよな。
今朝も『ロックオンはああいう趣味があるのね』って言われたけど、もしかしてあれか?
この前リヒティーに『きっとハロに似合うっすよ〜!』って勧められて買った、ナース服着せたことか?
まさか、酔ってたとはいえ喋っちまったのかよ。
確かにすげえ似合ってたけど、そりゃまずいだろ。
そういえば確か、アレルヤの奴も一緒に酒飲んでたよな?
俺を見るアレルヤの視線がいつもと違うような気がしたのはそのせいか……。
今日からハロには禁酒させねえとダメだな。
夜中、酔っ払って俺の部屋と間違えて、ティエリアのベッドに潜り込んだことも覚えちゃいねえし。
パジャマのズボンを脱がされそうになったティエリアが、目を覚まして悲鳴上げたから良かったようなものの……。
『ロックオン先生の大きいお注射して下さいと酔ったハロが言っていたが、あなたはいつから医者になったのだ?』って真面目な顔で訊かれちまったじゃねえか。
適当に誤魔化しておいたけど、ティエリアがヴェーダにしか興味なくて助かったぜ。
あ。そういえばお前さん、刹那にあのナース服貸したろ?
俺とお前の趣味は違うから必要ないって、わざわざ返しにきやがった。
そしたらあいつ、これをハロに着せてみろって赤いチャイナ服を置いていったけど、あの金持ちお嬢様みたいで俺は……イヤだね……。
まあ確かに、姫さんには似合いそうだよなー。
それにしてもチャイナ服とはな。
刹那の奴、若いクセになかなか鋭いとこ狙い撃ってくるぜ。
伊達にガキの頃から修羅場くぐってきた訳じゃねえってか?
そうそう! お前、フェルトに変な事吹き込むなよ。
『男はみんなオオカミだから気を付けろ』とか何とか。
それ自体はいい事注意してるけど、問題なのはその後だ。
『ロックオンだってあんな優しそうな顔してるけど、本当はとんでもないオオカミなんだよ』って、そりゃ少し違うぞ。
俺がオオカミになるのは、ハロの前だけだっての!
そういえば確か、フェルトにもアレルヤと同じような態度取られたような気が……。
…………。
まさかお前、フェルトにもナース服の話したのか?
おいおい……マジで勘弁してくれよ。
頼りになる兄貴キャラが台無しじゃねえか。
こりゃあ急いで帰って早速お仕置きだな。
ナース服と一緒に買っておいた三百年前のメイド服ってやつ着せてみるか。
あれも絶対ハロに似合うだろ。
やべ、想像しただけで……。
そうと決まれば早く帰るか〜っておい! 起きちまったのかよっ!?
もう帰るぞ!
あ? 夜景?
んなもんどうだっていいんだよ。
今から俺は、お前のご主人様だからな!
おい、勝手に車から降りるな。
ハロ、戻って来い。
おいハロ、戻れって!
ちょ、ハロ!? 戻って来てくれ〜! 頼むからっ!!




カタカナバカップル・ニールさん独り言ver
(※今は拍手夢なしです)







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