Monopolist

ニールの膝の上に跨り、向かい合った体勢で逞しい両腕に抱き締められながら、下から一際強く突き上げられる。
しっかりとした肩幅、その下へと続いている固い胸筋。
無意識のまま掌をそこへ押し当てて背を反らせると、二人の間に生まれた隙間を嫌うように、ニールの片腕が私の肩を引き寄せた。
逃げるな。
吐息が耳朶を掠め、うなじに熱い唇が触れる。
今度は緩く腰を揺らして、奥深くにまでニールが居ることを再確認させられた。
引き締まった腹筋が前後に動くたび、濡れた粘膜がくちゅくちゅと音を立てる。
男らしさの滲んだ息遣いを耳のすぐ傍で感じながら、繋がった場所から込み上がる快感に、意識がかすんでいく。
また独りだけで達してしまうのは嫌だと首を横に振ってみせれば、動きを止めたニールが少しだけ上にある私の顔を覗き込む。
無造作に目元に落ちた前髪。
その向こうから、綺麗な瞳を少しだけ眇めて見せて。
それだけで私の心臓は大きく跳ね上がる。
自由を奪われたように動けなくなる。
何だよ、見蕩れちまった?
意地悪く口元を引き上げたニールが忍び笑う。
ずるい。
ずるい。
ずるい。
計算ずくじゃないから、余計に。
言い訳も出来ず、こんな顔を晒している羞恥に、目尻に涙が浮かんだ。
すると長い指が私の髪に埋まり、どこかもどかしそうにかき上げて。
……っとに可愛いな、お前さんは。
自分のものとは違う碧色の瞳に視線を注がれたまま、愛おしさの滲んだ掠れ声が囁く。
止め処なく湧き上がる想いが切なくて、苦しくて、堪らない。
すぐに唇を塞がれ、舌を絡め取られ、頭の中が痺れて力が抜けてしまいそうになる身体を太い腕が抱え直す。
何度も角度を変えながら貪るように唇を重ねられ、全身を使うようにしてニールが腰を揺らし始めた。
身体の中を埋め尽くされるほどの圧迫感。
体内を行き来していくその大きさに、上手く息継ぎが出来ない。
沈んでいく。
二人の境界線が消えてしまうほど、深くまで。
薄らと汗が滲んだ広い背中に腕を廻し、懸命に縋りながら、もっと奥へとニールを誘って私は啼くような声を上げる。
切羽詰った声が無意識に唇から零れて、快楽の波にまた押し流されていく。
激しく乱れた息遣い。
掠れた声が一度だけ、ハロ、と苦しそうに喘いだ。
次の瞬間、切なげに眉根を寄せた端麗な顔が歪む。
目が、離せない。
そんな表情で見つめられたら、余計に。
熱い身体に閉じ込められ、繋がったまま優しい仕草で後ろ髪を梳かれて、心臓がぎゅっと締め付けられた。
ずるい。
ずるい。
ニールは本当に、ずるい……。




更新していない間も拍手を贈ってくださった方々へ。
すみません口調乱れます、ニール愛まっじ半端ねえぇぇぇえ!!
なんかね、もうね、本当に嬉しいです(涙)
短いのですが、せめてものお礼です。
相変わらずの痛作文ですが、いつまでもニールさんを愛して止まない同志様に、少しでも楽しんで戴ければ幸いです。
早いもので、ニールさんに片想いして丸五年が経ちました。
あれはまだ00放送が始まる数ヶ月前の2007年8月某日、池袋で開催されていたガンダムEXPOで運命の出逢いが待っ……
(※今は拍手夢なしです)







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