彷徨(夢と竜)




「確かにあの人は良い人だ。だが見ての通りあの人には忘れられない人が居る。お前が何十年何百年かけて自分を磨いても決して叶わない人だ」

失笑すれば目の前の白金が乱れているのも相成ってか、白い眉間に一筋の皺。
あ、ちょっと似てる。愛しい人の仕草を一つ思い出して嬉しくなる。今はきっと私の事なんて痴呆みたいに忘れて(でも彼女の事はこっそり胸の隅に置いて)、不思議な色や形をした生き物の残骸達と向き合ってるのだろう。けれどその顔が何よりも輝いて居る事も私は知っていた。

「勘違いするな、此は飽く迄忠告だ。
純血のスリザリンの名がお前みたいな奴の所為で下がるのは真っ平御免なんだ」

その純血を固めたのなら、それはきっと彼のそれの様な冷たい灰色になるのだろうか。口を曲げて憎まれ口を叩く癖に、それよりも尚酷い雑言には耐えられないのはある意味で彼の美点なのだろうか。

「──マルフォイ、」

ありがとうと呟くのは彼の気持ちが分かって居るが故であって。決して叶わぬ恋という病気に蝕まれるのは自分だけで十分なのであって───嗚呼。
莫迦と嘲られるのは彼には似合わない。

「やっぱり私、貴方がキライだわ」


彷徨=あてもなく歩き回ること。
(愛せないのは罪でしょうか)



セブ教授夢第二弾。ドラコ好きに袋叩きにされてしまう気がするがしかし私は可哀想なドラコが大好きだ!!!
この夢主はドラコを好きにはならない。
素で好きじゃないというか、興味ない。
哀れドラコww



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