ややこしい
※会話文のみでお送り致します※
「───ｺﾞｰﾙﾄﾞさん」
「っ」
「もう逃げられませんよ」
「やだ、来んな！」
「そんなにやだやだ言う悪い子には、もっと痛くしますよ？」
「っ！」
「…ね？」
「く…っ」
「ほら、さっさと寝て下さい」
「うぅ…っ」
「うん、良い子」
「いっ、痛くすんなよっ。
ぜってぇ、痛くすんなよ!?」
「はいはい」
「…ぎゃっ!?
ちょっ、やっ、いきなり……っ」
「何ですか」
「ん…っ、心の準備くらいさせろよっ」
「その心の準備とやらを待ってたのに、逃げ出したのは誰ですか」
「っ」
「ほら、大人しくして下さい」
「ひぁっ、ば…っ、そこぉ…っ!!」
「…ｺﾞｰﾙﾄﾞさん、痛いです。
ﾎﾞｸに爪を立てないで下さい」
「深っ……だって……めっちゃ、ｺﾞﾘｺﾞﾘ鳴ってる…っ」
「掘ってるんですから、そりゃ鳴るでしょ」
「ん…っ、ふひぁああぁっ!?」
「ﾅﾆやってんだーっ、お前らぁーっ!!!?」
｢…ふぁ？」
「あ、ﾚｯﾄﾞさん。こんにちは」
「はい、こんにちは……じゃなくてね!?」
「何か？」
「ﾅﾆやってんの？
ﾄｷﾜｼﾞﾑの応接室でﾅﾆやっちゃってんの、ねぇっ!?」
「何って───耳掃除ですけど？」
「耳掃除であんなヤってるような声出すかぁっ!!
たかが耳掃除でそんなにｺﾞｰが乱れるﾜｹないだろっ!?」
「……？」
「ﾎﾝﾄですって。
ｺﾞｰﾙﾄﾞさんは耳掃除が苦手なんですよ」
「100歩譲ってそうだったとして、随分紛らわしいな、おいっ!!」
「そうですか？」
「そうだよっ！
しかも何でわざわざﾄｷﾜｼﾞﾑの応接室でｺﾞｰの耳掃除してんの、お前!?」
「ｺﾞｰﾙﾄﾞさんとｸﾞﾘｰﾝさんに会いに来たんですが、留守でｼﾞﾑﾄﾚｰﾅｰに応接室に通されたのは良いけど、待ってる間、暇で暇で」
「だからって時間潰しに耳掃除なの!?
もっと時間潰しに最適な別のｺﾄあったよ、絶対！」
「ﾚｯﾄﾞさん、喋るのは良いんですが、声が大きくてうるさいです。
ｺﾞｰﾙﾄﾞさんが安心して休めないでしょ」
「耳掃除終えた後に休憩っているの!?
てか、ｺﾞｰ顔赤いし、ﾙﾋﾞｰに膝枕させてもらってるとか……」
「ちょっと今のｺﾞｰﾙﾄﾞさんが色っぽいからって変な目で見ないで下さい。
ｺﾞｰﾙﾄﾞが汚れます」
「汚れないよ!?」
「用がすんだら出てってもらえません？
まだ片耳の耳掃除が残ってますから」
「だからわざわざ耳掃除をこんな所ですんなよ。ややこしい」
「ほっといて下さい。
そんなに気になるなら、ﾚｯﾄﾞさん。
ｸﾞﾘｰﾝさんに耳掃除してみて下さい」
「何で？」
「楽しいから」
「楽しいの!?」
「恋人の世話をするんですよ？
楽しいに決まってるじゃないですか。
特に耳掃除は相手選びに最適ですし」
「相手選び……？」
「子孫繁栄の為に耳掃除は欠かせないんですよ。
耳垢が相手と自分がｶｻｶｻとねっちゃりが逆なら相性抜群なんです」
「そうなの？」
「えぇ。試してみて下さい」
「ふーん」
「ｸﾞﾘｰﾝさんとﾚｯﾄﾞさんは相性良いんでしょうかね？」
「さぁ？
ｸﾞﾘｰﾝの耳垢って見たｺﾄないし……って、あれ？」
「何ですか？」
「ｵﾚたちには子孫繁栄とかのために耳垢って関係なくね？」
「、さぁ、ｺﾞｰﾙﾄﾞさん。
片耳も耳掃除しましょうねー？」
「!!」 びくぅっ
「次は太ももに爪立てないで下さいよ」
「うー…」
「爪立てたら、また耳にふーってしますからね？」
「っ、やだ！」
「聞けよ、こら」
END
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ルゴー＋レッドです。
ﾙﾋﾞｰに叫びながら突っ込みを入れるﾚｯﾄﾞが書きたくて書きたくて……(笑)。
ちなみにこのﾚｯﾄﾞはｸﾞﾘﾚ。
※耳垢は相性とかではなく、結婚相手選びの方法の中のあくまで１つですので、実行してみて恋人と耳垢が似ていてもあまり気にしないで下さい。