病弱少女、ハットリになる/OP


忍者じゃないよ。
ほとんど病院から出たことがない病弱な少女。病気で死んでしまったあと、気が付いたら狭くて真っ暗な場所にいた。怖くて仕方なくて、とにかく外に出ようと壁っぽいのを叩こうとしたら手がない。いや、あるんだけど、なんだか変な位置にあるような。そういえばなんだか体が全体的におかしい。見ようとするけど暗くてわからない。とりあえずなんでもいいから外に出たい、そう思って、人生初の頭突き。を、したつもりだったのに、見事に顔面から突っ込んでいった。途端に明るくなる視界。見上げると、青い空に眩しい太陽、そして、しゃがんでこちらを見下ろす仏頂面の少年。びっくりして悲鳴を上げるけど、口から出たのは雛鳥のような鳴き声。え?と思って少年を見上げれば、少年の瞳に写る自分は真っ白な鳥の姿をしていた。ルッチとの邂逅はこんな感じ。その後なんだかんだでルッチに懐いて、ルッチも悪い気はしてない。最初は全然気が付かなかったけど、月日が経つにつれて、もしかしてこのルッチはワンピースのルッチ?と気付く。気付いた所で日常は何も変わらない。ただ、ウォーターセブンの潜入任務中、5年間もルッチの腹話術に合わせて羽を動かさなきゃいけないのかあ、大変そうだなあ、と。

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