Lに死んでほしい/死帳


「死んでほしい」

丸まった背中に向けて音もなく呟く。私の口内で反響するだけの呪詛の言葉。死んでほしい、死んでくれ。彼には届かない。それでいい。これは、私が私の中で蟠る醜い感情を持て余してしまった、ただそれだけのことだから。
不意にくるりと椅子が振り向く。黒髪の下で瞳が見え隠れしている。

「愛しています」
「……私も、」

脈略のない愛の言葉。私は私の言いたい時に言います。以前の宣言通り。何をしていようとお構いなし。自己中心的、彼らしい。
貴方を愛してる。私だって、誰よりも何よりも。だからこそ、死んでほしい。いつか私のいない所でキラに殺されるくらいなら、知らぬ間に奪われてしまうくらいなら、いっそのこと今目の前で。
貴方の最初で最期になりたいの。

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