始まりの始まり


白石なんて知りません。
は??知らねーっつってんだろーが。


白「なー、なんでなん??俺らの何があかんのん??」

「何がって言うか…全て??」

白「がーん。」

「口で言うな。」


なんだろう。親の都合で大阪に引っ越してきて、編入した四天宝寺中学校。ここでは普通のスクールライフを堪能しようって決めてたの。に……。


「早速めんどくさい事態に陥りました。」

白「自分何言うてんの??やっぱりおもろいヤツやなあ。」


一緒のクラスの子が言ってました。「男子テニス部には近づいたらあかん。」コレを守るためにテニス部員の顔と名前を必死で覚え、すれ違いもしないように頑張ってきました。特に部長の白石蔵ノ介。コイツはファンが多いらしい。


「知りません知りません知りません。白石蔵ノ介なんて知りません。」

白「なんや、自分俺の事知っとんか?いやー、おばちゃん照れるわー。」

「うっさいハゲろ馬鹿。」

白「ちょ、おま…。」


白石蔵ノ介はご自分の顔を両手で覆って泣いたふり。


白「ひどいわ…会って間もないのに、そんな…。」

「……………。」

白「だいたいこんな男前捕まえてハゲだのなんだの…酷すぎるわ!!」

「いやいや自分で男前言うな。」


なんだろう。このまま話しても無駄な気が…。しかもさっきからなんだか嫌な予感がします。帰りたい。


「あーもう私帰るから。じゃっ。」

白「あかん!!謙也、捕獲や!!!」

謙「よっしゃ!!」

「ぎゃあああああ!!こっちくんなぁああああ!!!」


どっから湧いて出たんだコイツ!!取り敢えず玄関まで全力疾走します!!キラッ☆


謙「コイツ、意外と足速いで白石ィ!!」

白「チッ…。なら善哉!!君に決めたぁっっ!!」

財「呼び方改めるまで動きません。」

白「ごめんなさい!!財前、挟み撃ちやぁっ!!」

「てめっ、卑怯だぞコラァァァァァアアアア!!」

白「なんとでも言うがいいわ!!私はなんとしてもアナタを手に入れる!!」

財「先輩…ガチでひくんスけど。」


善哉くんめ、余裕綽々な顔で目の前に来やがった!!


「どけぇぇぇぇ!!」

財「嫌です。」
刹那、私の身体はふわりと浮いた。


「えぇぇええ!!」

千「まったく白石もケンヤも財前も何やってるばい。」

財「一緒にせんといてください。」


めちゃくちゃデカい人が私を俵担ぎしてます!!え、これどういう事??あっ夢かー!納得☆


千「女の子1人捕まえるのに何分かかっとっと??」

謙「だって、ソイツ足速いねんもん!!油断しとったわ…。」

千「言い訳にならんと。だいたい、普段浪速のスピードスターって豪語しとる割には女の子1人に負けるんたいね。」

謙「でも…!」

千「でもはなし。」

謙「……。」


夢なら覚めて!!なんかよく分からないこのカオスな状態から誰か私を助けてください!!!


白「まあ何はともあれアップルさんは捕まえられたからええわ。千歳、ご苦労さん。」

千「たまに来たらこれたい。まともにテニスしとらんと??」

白「自分来るタイミングおかしいねん。こういう時に限ってひょっこり来たりするんやもんなぁ。」


あれ、私もしかして忘れられてない??やった!ラッキー!!こっそり降りよう!!


財「早よ部活しましょ。その人も連れて。」


えぇぇええええ!?コイツ、気づいてやがった!!!


白「せやな。謙也!!そろそろ立ち直り。」

謙「やって、やって…千歳がぁぁああああ!!」
白「はいはいよしよし。オトンに叱られてんねんな。」

財「あ、アップル先輩。」

「な、なに??」

財「パンツ見えてますよ。」

「なにぃぃぃ!!」

白「あ、ホンマや。」

「ちょっ、見んな!!!」

千「水色か。ええ趣味しとっとー。」

「言うなぁぁああああ!!」

白「さ、部活行くでー。」

「いやぁぁああああ!!!!」








おまけ――――――――――――――――

白「っていうわけで、パイがマネージャーになったんや。」

遠「ふーん。」

白「ふーんて、金ちゃんが聞きたい言うたんやで?もっとなんか感想はないん??」

遠「そん頃から千歳はオトンで白石はオカンやったんやな。」

白「……。」

一「白石ら何やっとんの??部活しぃひんの。」

遠「するでー!!今日は師範と試合やー!!!」

銀「金太郎さん、お手柔らかにな。」

「白石ー??何やってんの??」

白「パイ…。」

「なに。」

白「金ちゃんて…興味失せたらめっちゃ冷たくなんねんな…。」

「そーなの??興味失せたらつまらーんって叫ぶんだと思ってたんだけど。」

白「え…。」

「まー白石の話はくだらないからね。今も昔も。」

白「傷つくわー。」

「あっそ。てか部長こないと部活始まらないんだけど。」

白「ウチのマネージャーは人使いが荒いわ。」

「はいはい。」

















―――――――――――――――――――
うん、意味分からない。←
こんちくわ!!
さらい屋五葉の最新刊でましたねうふふ!!
このお話は、パイちゃんを白石たちが勧誘した時の事を金ちゃんに話してただけのものです。
結構嫌がってたパイちゃんも結局折れてマネージャーになっちゃいました。
金ちゃんって興味失せたら極端に冷たくなる気がします…。
それまでは「なぁー教えてやーしーらーいーしー!!」とかうるさいのにつまらなかったりしたら「もうええわ」とか言って…
はい、捨丸の妄想爆発でした\^p^/

アデュー

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