2/2 私は続ける。 「…人は愚かで浅はかな生き物だ。」 「……………。」 「私がこんな目に遭っているのも仕方がないとしか言えない。」 こうなってしまったのは自分が特別となってしまったからだ。 「大抵の人はこれを逆らえない運命と呼ぶ。」 「…うんめい……。」 「そうだ…だがな、私はいつまでもそんなものに縛られるつもりは毛頭ない。」 運命は自分で切り開いていくもの。 私はそう信じている。 抗わない者なんざに日の目を拝める訳がない。 「だから私は強くなる、周りの者全員認めさせてやるくらい強くな。」 「……………。」 「小さくてもいい、1歩踏み出せばあとは突き進むだけだ。」 もう後ろばかり向くな、少年。 そう言うと少年は突然私に抱きついてきた。 「おっ、と……。」 「ねーちゃん、かっけーってばよ!!」 耳元で叫ばれた。うるさい。 ギスギスした声ではなく、純粋な子供の笑顔で明るい声で言われた。 「おれ、頑張るってば!」 「分かった…分かったから、苦しい、首が締まってるぞ…。」 子供とは容赦ない。 首に巻かれた細い腕をぽんぽんと叩いて宥める。 「まァ分かってくれてなによりだ、頑張るにしても程々にな。間違っても犯罪には走るなよ。」 「?はんざいー?」 「要するにだな…人の道を外れることだ。」 少年を抱き上げて見つめる。 少年はきょとん、としていた。 「…お前にはまだ難しいか。」 「わっかんねーってば!」 「もう少し、大人になってからだな。」 くく、と喉を鳴らす。 果たしてどんな奴になることやら。 「帰ろうか、少年。」 「うん!!」 小さい少年を抱えて私達は公園を後にした。 遠い教え …なーんてこともあってな、いやァあの頃のナルトは実に可愛らしくて、 だああああああああ!!!ナマエねーちゃん、そんな昔のこと掘り返してんじゃねーってばよ!! いいじゃないか、減るもんでもないし。それにあの後懐いていろいろ教えてくれと言ったのはお前だろう。 それでそれで!?ナマエさん、他にもナルトの子供の頃の話あるんですよね! サ、サクラちゃん、これ以上は…! そうだな…あ、私が任務でボロボロになったときは鼻水垂らして泣いていた。それに、したこともないくせに包帯を持ってきてぐるぐるにされたことがあったな うわああああああ!!やめろおおおお!!! はは、ナルトって意外とシャイなんだね。 黙れサイ!!そんなんじゃねーってばよ!! 小さな手で必死に巻いてくれて…顔をくしゃくしゃにさせてなかなか可愛かった。あ、写真あるけど見るか? なんで撮ってんだよ!!!燃やせ!!! [*前] [次#] |