ああ神様、教えてください。
俺が何をしたって言うんですか?

***

朝。
普通に起きて、ぼさぼさの髪を結おうと洗面所に行く。
そんでポケットからゴムを取り出し、ちょい高めのところで髪をまとめようと鏡を見て気付いた。
…何だか頭に猫耳的なものがついてる。

ていうか猫耳。

…………。
………………………。
いやいやいやいやいやいやいや、んな馬鹿な。
どうせリンかメイコ姉が俺が寝てる間に取り付けたんだろうよ。
そう思って、頭についてる猫耳を引っ張る、と。

「いってええええええ!!!!」

え、あの、ちょ、何ですかこれ引っ張ると痛いんですけど。
まさかあいつら超強力接着剤で俺の頭に装着したのか!?
え、なくね?それなくね!?
人体に影響が与えられる恐れがあるのでやめてください。
この猫耳は誰にも知られてはならない。

そう!ミク姉とかミクオとかのあのネギーズに知られたら俺もう生きていけない。恥ずかしくてメルトする。

ていうか今日一日俺の部屋から出なければいいんだ!
いやもう洗面所来ちゃってるけど!これから俺は引きこもります。
食事はドアの外に置いてもらおう。
そう思った矢先。

「おはよー、レン君」

「おうわあああああああああ!!?」

ダッシュで部屋に入りました。

***

心臓がばっくんばっくん言ってるなか、部屋の鍵をがちゃりと閉める。

「いいいい今の、ミク姉だよな…」

ふう、と息を吐くと、隣から心地よいソプラノの声が。

「あ、うん私だよ」

………うん?
この部屋には俺しかいないはずだよね何今の幻聴?
そう思って隣を見ると、寝起きのため、髪はいつものツインテールでなく後ろに垂らしてるミク姉が、何故か俺の部屋に。
おうぎゃあ!!と変な奇声を上げて、後ろに下がってしまった。
あと下がりすぎて壁に思いっきりぶつけた。

「ななななな、なんでミク姉が…!!?」

自分でも青ざめてるのがよくわかる。
だってミク姉を指差す指が震えてるから。
ミク姉はあまり気にした様子でなく、けろりと答えてくださいました。

「ふえ?なんでって…レン君がいきなり私を引っ張って部屋入ったんだよ?」


原  因  俺


うそーん、マジでー。
俺自ら死亡フラグ立てた感じですか。
なんてことだ、と頭を抱えていると、ミク姉はまじまじと俺の顔をみつめてくる。

「……何ですかミク姉さん」

「…レン君、どうしたのその猫耳」

「!!!」

うわああああああ見られたああああああ

「おおお俺を見るなー!!!」

すぐさま髪と同色の猫耳を手で覆い隠す。
近くにズボンがあったのでとりあえずかぶっておいた。
今の俺はとても間抜けだから想像したら死にますよ。

「…レン君……」

「あーやめてミク姉ー。俺をそんな憐れんだ目で見ないでー」

その眼差しはバカイトに向けてあげてください。
ミク姉はどうやら困惑しているようだった。
そりゃそうだ。
いきなり部屋に入れられたと思ったら今度はズボンをかぶった弟が死んだ目をしているなんて。
なんつーシチュエーションだ。
俺泣きたい。

「じゃあとりあえずこれ被ろうか、レン君」

俺がトリップしている間に、どこからか帽子を探し出してくれたミク姉。
俺はその好意に甘えてズボンから帽子にかえた。

「ごめんミク姉」

「うーん、まぁよくある事だし、そんな慌てなくてもいいと思うよ」

「そっか…本当申し訳な…え?」

え、今よくある事って言いました?
こんなことよくあってたまるか!!

「…よくあるの?」

「私とミクオは月1であるよ?」

マジかよ!?
じゃあ治る方法あるじゃん!

「み、ミク姉!!じ、じゃあ治る方法も知ってる!?」

「うん、知ってるよー」

マジで!?
早く言ってくれよミク姉ー。
うわあ無駄に焦ったー。

「で、治る方法は?」



「マスターが飽きるまで」




彼に猫耳が生えました














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