「ん?」
「巣山どうかした?」
「壱、シャンプー変えた?」
「え?」
確かに昨日からいつもと違うシャンプーを使い始めた。
「あ、いや、いい!!違うんだったらいい!!」
いいってなんだよ。
とか、心の中で突っ込んでから巣山の顔を見た。
真っ赤だ。
「違くないよ。昨日変えたばっか。」
「そ、そうか。」
「てか、なんで変えたってわかったの?」
「そ、それは………。」
きょろきょろと巣山の目はあっちを見たりこっちを見たり。
急に挙動不審になった。
「冴木!!それはな!!!」
ひょこっと田島が巣山の背後から現れた。
そしてニカッと笑って言った。
「巣山がいつも冴木の匂いを嗅いでるからだぞ!!」
「はぁ?」
「なっ!!!」
「巣山ってさぁ、冴木の話するときいつもいい匂いだよなぁから入るんだぜ!!知っててたか!?」
知ってたかって………
知るわけなかろう!!!
てか、巣山、私について何を話してんだよ!!
「なにそれ。」
「うーん。うん。じゃぁな!!」
そう言って田島は去って行った。
あいつは何をしに来たんだ……。
嵐か、台風みたいな。
とりあえずあたりを引っ掻き回してからどっか行くよな……。
「………。」
「………。」
「巣山って私の匂い嗅いでるんだ?」
「………。」
「ふーん。」
ちらっと巣山の方を盗み見してみた。
うわー。
真っ赤だぁ。
なんだか私もそれにつられて赤くなっている気がする。
「ごめん。」
「いや、別に謝ることじゃないでしょ。」





「なんかさぁ、壱の匂い落ち着くんだよ。」





「えぇ!?」
今の巣山の発言で確実に私の顔から火が噴きだした。
「だから、知らないうちに嗅いでるっつーかなんつーか……。」
いや、いやいやいや。
頬赤らめながらそう言うこと言うなよ!!!
ドキドキしてきちゃうじゃん!!
「イヤならもう嗅がないから!!」
「別に、イヤじゃないからっ!!!!平気だからっ!!!!」
………あれ?
うーん。
あれ?
なんかヘン?
これじゃ、私が嗅いでほしいみたい?
「………。」
「………。」
「………。」
「………。」
「部活、行こっか。」
「おう………。」
ちょっと、明日から自分の匂いに敏感になりそうです。




はじける安らぎ





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なんじゃこりゃ^q^

回遊魚


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