「あ、あの。冴木、さ、ん。」
「ん?」
今日、私は日直で仕事やら何やらしてたら教室から出るのが最後になってしまった。
だから、急いで帰ろうとした瞬間、三橋に声を掛けられた。
「どうかした?」
「あ、あの、その、」
「落着きなって、はい、深呼吸ー。」
吸ってー、吐いて―なんて言うとしっかりそれに従う。
あ、なんか癒される。
「お、オレ!!」
「!」
いきなり大きな声を出すもんだからびっくりした。
「お、オレ、冴木さ、んのこと、す、好きだ!!」
「へ?ススキ?」
なんて聞き返したらブンブンと首がちぎれるんじゃないかと思うくらい横に振った。
「ち、違う、よ。オレ、冴木さん、のこ、と好きなんだ。」
「好き?」
そう聞けば今度は縦に首を振った。
好き……
え?
私、今、告白されてんの?
よく見れば三橋の顔真っ赤だし、いつも以上にきょどきょどしてる。
「お、オレ、強、くないし、ダメダメ、だけど、こ、これから!!強くなるから!!」
そこまで言って三橋は俯いた。
「オレ、と、付き、合ってくだ、さい。」
えぇー!!
ま、まさか三橋が告白してくれるとは……
何を隠そう私は密かに三橋に恋心を抱いていたのだ!!
「三橋、顔あげて。」
私がそう言うとビクッと肩を震わせてから、恐る恐る顔をあげた。
「あのね、三橋、私ね別に強くなくてもいいと思うよ?」
「ど、ゆこと?」
「私、強い人よりも優しい人が好きだから。三橋は優しいから好きだよ。」
三橋の顔が驚きの色に染まる。
「だから、無理に変わろうとしないでね。そのままの三橋が好きだよ。」
そして私はニッと笑う。
「これからよろしくね。」
そう言って私は手を差し出した。
すると彼はにへっと笑ってそれを握り返してくれた。
その手は以外にもごつごつとしていて驚いた。





優しい君が好き





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三橋が赤くなると可愛くて仕方がない////


回遊魚


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