あなたの愛で、窒息死
  



(おそ松さん/カラ松)
微妙に性描写を匂わせるので15


「眠れないのか、名前」今日は特別な日だった。カラ松が童貞を初めて捨てて、名前を抱いた日だった。何度抱いたかはわからない、ただひたすら夢中に成って名前の体、唇、全てを貪っていた気がした。お天道様は未だ、昇らず。ほの暗い深夜の空気を纏っていて、外はシンとしていた。兄弟は居ない、何故なら此処は名前の家だからだ。初めての彼女、初めてのキスにセックス。何もかもが新鮮だった。「うん」名前がカラ松の問いかけに一度だけ頷いた。「俺が子守唄でも歌ってやろうか」いや、いいよ。と言う前にカラ松が歌いだす。



「ねんねんころーりーよ、おころーりーよ、カラ松ガールは良い子だねんねしなー」「ぷっ、ぼうやじゃないんだ。そこは」カラ松ガールという単語に吹き出してしまった名前を見て、カラ松は顔を綻ばせた。「だって、ぼうやじゃないだろう?」「そうだけどさぁ」腕枕に縋るように顔を埋めて、未だに笑っている。カタカタと体を震わせて。カラ松は愛おしげに、髪をすくってキスを落とす。「ふっ、そんなに俺の歌が良かったのか?」「う、うん。面白かった。余計に眠れなくなりそう」そういうと不意に枕の役割を果たしていた腕を名前の頭の下から引き抜いて、馬乗りに成った。



その体制に名前が嫌な予感を携えながら、カラ松を見上げる。「余計に眠れない、か。ならば、このままいっそ眠らないでずっとシていようぜ」「あ、いや、そのぉ。それは体が持たないから勘弁……んむっ」勘弁してくれと言う言葉を言いきる前に、キスの雨が降り注いだ。唇を塞がれて段々酸素が脳に回らなくなって蕩けてゆく。名前がカラ松の胸をトントンと叩いて、自儘に動くカラ松の動きを制止させる。カラ松がゆっくりと唇を離すと唾液が糸を引いた。それがぷつりと切れる頃、名前は諦めて、体をカラ松に委ねた。



Title デコヤ

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