フラグクラッシャー!




(・虎丸の姉に好意を寄せるヒロトとのフラグ建設阻止するシスコン虎丸)


はあああ?って感じ。俺が認めた男以外は姉ちゃんと付き合うのも必要以上の接触も禁止だ!例え、それが同じチームの仲間だとしても例外ではない!認めないぞ認めない。俺が小学生だからって舐めるなよ!因みに豪炎寺さんでも駄目だ。何故かって?あのクールな感じ、姉ちゃんを絶対に泣かせるに決まっている。そんなのは駄目だ。ならば、ヒロトさん(姉ちゃんが何故かヒロト君と呼ぶので俺も敢えて、そう呼ぶことにした)はもっと駄目だ!何が駄目って?かつて姉ちゃんを脅かしたあのエイリアの一味だそうじゃないか!挙句の果てに、勝手にフラグ乱立させるから困る。



一々折る側の身にもなってほしい物だ。少しは折る側の気持ちを考えてほしい申し訳ないな、だとか面倒くさいなだとか(申し訳ないなんて本当はミジンコほどにも思っていないけれど、というか、面倒くさいが本心だったりするけれど。今時の小学生って実はませていて、これくらい考えてしまうのだ。純粋だとか思っている人が居たら申し訳ないけれどこれが現実なので受け入れてもらいたい)今日だって、何本フラグを折ったか知っているわけ?



ヒロトさんは姉ちゃんを一番に呼び出して「あれ?髪切った?前より可愛いよ」なんてさらっとイケメンだから許されるような台詞を言うもんだから俺が「俺も切ったんですよ!いや、サッカーしていると暑いですもんね。あ、ヒロトさんもとても暑苦しそうですね、そろそろ切ったらどうですか?」なんて姉ちゃんが答えるよりも先に俺が答えてやって、挙句の果てに少し貶してやった。嫌味満載だったのだが、ヒロトさんの顔は全く変わることも無く、笑顔を湛えたままだった(腹立つ!)。



次に二本目!「名前ドリンク有難う。やっぱり名前の作るドリンクが一番、好みかな」「あああ!姉ちゃん俺も喉渇いたなあ!」遮ってやった。そろそろザマアミロとか、いい加減諦めてくれないかななんて思っているのだが、そんなのわからないよと言わんばかりに肩をすくめて姉ちゃんにウィンクを送った。いよいよ、殺意が芽生えてくるわけだが、どうしたらいいだろう。俺、小学生だし多少は許される、そんな気がする。



三本目!「名前、一緒に帰らない?それとも虎丸君が心配で二人きりは無理かな?」なんて俺を見下げて言う。「姉ちゃんは俺がまだ、小学生で心配だから二人きりは無理だそうです。というか、暗がりや変質者よりもヒロトさんのほうが危ないと思うので却下です」とばっさり切り捨ててやった。そろそろ、ヒロトさん自身、俺が敵意を向けていることに気が付いたらしい。虎は牙をむいています。姉ちゃんはやらないぞ、と睨みつけていたら姉ちゃんにポンと頭を撫でられた。姉ちゃん、大好き!というか、さらっと虎丸君とか言って、お兄ちゃん気取りはやめてくれ!



「はぁ、なんか疲れたな」「練習大変?」いや、フラグを折るのが大変。「うん」姉ちゃんに公共の場で甘えることが出来ないので大抵家の中で甘えることに成るのだが、この時ばかりは虎も猫に大変身する。虎だって猫たちの仲間なのだ。「そっかそっか、虎丸が充実しているようで私も嬉しいよ。それにしてもヒトロ君は、最近どうしたんだろうね?」姉ちゃんは天然か!前々からちょっと思っていたけれど、これではフラグを折るのも二倍くらいの労力が必要に成る!俺が疲れるのも無理ないよ……。



「ヒロトさんのことは気にしない方がいいよ」小学生の俺から見ても明らかな好意を寄せているのがわかるというのに、姉ちゃんは眉根を寄せてそうかなぁ?なんて言っているけれど、そうだよ!俺の言う事はとりあえず聞いておいて。取り敢えず、大人に成るまでは絶対に誰にも譲らないぞ、俺のポジションはずっと俺だけの物だし、他の男に姉ちゃんをあげるだなんて考えられない!



あとがき
虎丸君も、ヒロトさんもあまり書かないのでちょっと苦戦しましたが、こんな感じでよろしかったでしょうか。フラグって難しいんですね。


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