私と姉と彼氏と先輩 | ナノ

クラスでおしゃべり!

練習ハードだなあ。
さすが王者立海といったところ?
って、早く職員室に行かなきゃね!





朝練にもしっかり参加して、これから職員室に向かうところだった。
正直つまんない。レギュラーは皆二年以上だしね。
あ、寧ろ一年レギュラーのリョーマがすごいのか。

「おはよーございまーす!」

一人考え事をしてたら職員室なんてあっという間で。
私は早速中に入った。

「ああ、お前が樋口神流か。担任の山野だ。宜しくな」

「あ、はい。シクヨロ…って間違えた。宜しくお願いします」

ブンちゃんのシクヨロって印象強いなあ。

「そう言えばお前さっそく男テニマネになったそうだなあ」

「はい。幸村君が推薦(?)してくれたので」

ちなみに先生とかと話すときは皆名字で呼ぶよ。一応ね!

「気をつけろよー」

「はい?」

気をつけろって何を?

「ほら、クラス着いたぞ。呼ぶまでここでまっとけよ」

「はーい」

って、おい!気をつけろって何!?
気になるじゃないか…!

「おーい、入ってこーい」

呼ぶの早!

「こいつが転校生の樋口神流だ。ちなみにアメリカから来た」

「樋口神流です。男テニマネをやってます。好きなものはリョーマとテニスです。シクヨロ…じゃなかった、宜しくお願いします!」

一応笑って言ってみた。
明るくするのは得意分野さ!

「(変わった子だなあ)」

「(男テニマネって前の学校でやってたって意味?)」

「(でもさ、)」

「「「(可愛いよね!)」」」

なんかザワザワしてるー。
私変なこと言った?……まあいっか。

「じゃ、席はあそこな」

「はーい」

窓際きた!外が見えるから精ちゃんでも探そうかな。

「よし、じゃあ授業始めるぞー」

転校して初めての授業は英語でした。
余裕だね!





「ねえ、樋口さんってアメリカから来たの!?」

「帰国子女じゃん!」

「ねえ、神流って呼んでもいい?」

授業が終わって休み時間、私は女の子に囲まれました。
アレですね、これがよくある光景って奴なんですね!
ちなみにこんな事が休み時間のたびに繰り返されました。
……正直めんどくさいとか…お、思ってないよ!

「うん、アメリカから来たよー。名前、うん。勿論いいよ!私も名前で呼ばせてね!」

お喋りしてたら周りがザワザワしだした。
何だろう?廊下から黄色い声が聞こえてくるし。

「おーい神流いるかよぃ?」

「あ、ブンちゃん」

「俺もいるよ」

「俺もいるぜよ」

「精ちゃんに雅君!」

そこに居たのはR陣のみなさんでした。
なるほどね。確かにみんな格好いいと思う。
リョーマには負けるけどね!

「ちょ、神流ちゃん、どういうこと!?」

「なんでテニス部の皆さんが!?」

女の子たちの顔がすごい。

「どうかしたの?」

「どうしたのって…だってテニス部のR陣が来てるんだよ!?」

「驚かない方がおかしいよ!だってテニス部のレギュラーさんたち女の子苦手だもん」

「女の子が苦手って言うよりミーハー嫌い?」

「へえ…」

要するに人気なんですね。寧ろ人気すぎるんですね。
だから苦手になっちゃったんですね。
同情はしないけど女の子可哀そう。

「神流」

「あ、精ちゃんごめんね。どうかしたの?」

精ちゃんたち忘れてた。機嫌そこねてないかな?

「うん、これから昼食でしょ?屋上で食べるんだけど、神流も参加だよ」

「なんで?」

「マネージャーだからに決まってるだろぃ」

「ミーティング込みだからのう」

ブンちゃんの言葉に廊下に居た女の子が数人倒れた。
そんなにマネージャーって言葉がアレだったのかな?
てか、倒れるとかすごい。

「じゃあ、いかなきゃねー」

「神流ちゃん本当にマネージャーだったんだね」

「うん。そうだよ」

「何?君たち神流が嘘ついたとでも思ってたの?」

「ゆ、幸村先輩…そんなこと思ってませんよ!ただ今日来たばっかりなのにすごいなって」

あの子、必死だなあ…。

「そう言えば皆も精ちゃんたちのこと好きなの?」

「私はミーハーじゃないから違うよ。それに彼氏いるし。あーでも、あの子は幸村先輩が好きって言ってたなあ」

「へえー」

私がそう聞いた女の子…ゆみちゃんは違うらしい。
でも、あっちの子は好きなんだって。面白いなあ。

「ほら、神流行くよ?」

「あ、一緒に食べる約束してたのに…ごめんね?」

「いいよ。また後で喋ろうね!」

「うん!…精ちゃん遅くなってごめんなさい」

「別にかまわないよ。行こうか」

ま、取り合えず精ちゃんが怒ってなくて良かったです。



(神流ちゃんがマネージャーなら私はいいと思うな)
(可愛いもんねー)
(前居たって人はすごくブスだったらしいよ)
(あー…だから虐められてやめたの?)
(先輩はそう言ってたけど)
(神流ちゃんなら大丈夫だと思うけど、もし何かあったら護ってあげなくちゃね!)
(そうだね!)



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