続いては青春学園! 「景兄ぃー」 「遅いぞ神流」 「うへい」 やっぱり怒られた。 あの後、仕事しなくちゃいけないから取り合えず氷帝へ向かった私。 予想はしていた。 うん。 やっぱり怒られたし。 「ごめんよー。はい、ドリンク置いとくね」 言うと文句を垂れてきたのは眼鏡だった。 「えー。手渡ししてくれへんの?」 「あ、おっしー変態」 「誰が変態やねん」 …忍足従兄弟って面白いよね。 言ったら絶対ツッコんでくれるし。 「今日はセルフサービスです」 「今日は?なら明日期待しとくわ」 何を期待するんだ。 「おっしーキモイ。ロリコン逮捕ー」 「ぶはは!侑士逮捕だー!」 「うお!?」 言葉とともにがっくんがのってきた。 「がっくん重い」 小柄なくせして意外と重い。 …あれ? さっきもなんかこんなことあったよね。 「あ、神流!なんで昨日俺らのこと無視したんだよ!」 「え?あー…ごめんごめん」 昨日って、アレか。 いや、別に悪気があった訳では…。 「あ、神流だCー!」 「ぐえっ」 「うお!?」 私とがっくんは潰されました。 痛いです。 「ジロちゃん何するのさ」 「そうだぜジロー!重いからどけよ!」 「いや、私の方が重いし」 ジロちゃんの体重+がっくんの体重が私の上に。 なにこれ辛い。 「あ、やば…意識が…」 「ほら、二人とも早く神流の上からどけ」 景兄の声が聞こえた。 天の助け…! 「跡部のケチー」 渋々ながらジロちゃんとがっくんはどいてくれた。 「景兄ありがとー!」 「ほら、テメーはこんなところで油売ってねえでさっさと他の所行ってきやがれ。 ……午後の練習やらせねえぞ?」 「すんませんっしたー!」 この場からダッシュで離れた。 なぜかって? 練習やりたいからさ! 「とーちゃく!」 次に来たのは、山吹、比嘉、ルドルフ、不動峰、六角が集まっている一番広いコートである。 「キヨちゃーん!ドリンク持ってきたよー!」 「お、神流ちゃんありがとー。休憩!皆集まってー!」 キヨちゃんはすぐに皆を集めてくれた。 楽で助かるな。 「おお、神流じゃないか。昨日は気がつかなかったが、久しぶりだな」 話しかけてきたのは不動峰の部長さん。 ……どこかで会ったことあったっけ? 「はは、わからないか?まあ、あの時とはだいぶ変わったしな」 うーん、基本私は人の顔忘れないんだけどなあ…。 誰だっけ、数年前? ……うーん。 「………あ、もしかしてきっぺー!?」 「おお、思い出してくれたのか。そうだ。久しぶりだな」 え、ええええええ!!!!? きっぺー!? 九州二翼の!? えええええええええ!!? 「うそお!?あの金髪で髪がちーやんくらいあったあのきっぺー!?」 「…神流ちゃんすごい驚きようだね」 「キヨちゃん!だってさ!めっちゃ違うよ!?」 黒髪になってるし短いし! あの時は方言がきつかったし! 「てか私聞いてないよ!?きっぺーにあんなに可愛妹が居るなんて!」 「まあ、言ってないからな」 「ちーやんの妹も可愛いよね!」 「そうだな」 淡々と返してくるきっぺーはさすがちーやんのお友達。 変な人(自分で言うの? by清純)の扱いを心得てるね! 「全く、何の話をしているんですか」 「へーくドリンクよこすさぁ」 聞いたことない訛りに振り返ると紫ノースリーブが数人。 確か…比嘉中だった気がする。 「おーごめんねー。ほい、ドリンク」 「あんがと」 「・・・」 思わず比嘉中の人たちを見つめる。 「…なんですか」 リーゼントっぽい髪型の人が聞いてきた。 …この人は一応標準語で話すんだなあ。 「いや、自己紹介をして欲しいかな、と」 「なぜわざわざそんなことを…」 「(…態度悪いなあ)別にいいじゃん。気にするなよ」 「わんは甲斐裕次郎さぁ」 帽子の人が自己紹介してくれた。 さっきの人よりも何百倍も感じがいい。 「裕次郎だね、宜しく!」 「宜しくさぁ」 「わんは平古場凛、宜しくさぁ」 「凛君だねー。宜しくー」 「わんは田仁志慧さあ」 「タニシ宜しくー」 裕次郎に続いて皆自己紹介してくれる。 なんだ、意外といい人たちじゃないか。 「で、あなたは?」 残ったのはさっきのリーゼントっぽい髪型の人。 「…木手永四郎です」 「うん。えーしろーも宜しくね」 不服そうな顔をしてたけど、まあ良いだろう! 「やあ、久しぶり神流ちゃん」 「おーサエ君じゃないか」 そこで後ろを振り向くと無駄に爽やかな笑顔のサエ君が。 「お疲れのようだね」 「うん。景兄に怒られたかと思ったら圧し掛かられたり知り合いの見た目がメチャクチャ変わってたり…なんか疲れた」 「はは、大変だね」 大変だね、というだけで助けてはくれないのですね。 「じゃ、私は次に行ってくるよ…」 「今度はうちのメンバーも紹介させてね」 「うん」 (きっぺーの変わりように正直吹いた) ←→ BACK/HOME |