私と姉と彼氏と先輩 | ナノ

憧れの人に会いました

ダッシュで部屋に続く廊下を走っていたらぶつかった。

「イテテ…」

「ったあ…誰やねんぶつかってきた奴…あ」

「ふえ?」

目の前にいたのは、初めて会った時ガンつけてきたユウ君だった。

「お前、あんときの奴やんか」

今も思いっきり睨んでくる。
だがしかし私は負けない。キリッ。

「ユウ君だー。こんちー」

「やから馴れ馴れしく呼ぶなっちゅーねん!」

あれ?そう言えばこの人どっかで見たことあるような気がする。
いつだったかなあ…。

「おい、聞いとんのか」

「あ!」

「…いきなりなんやねん」

思い出した!
アレだ、顔はチラッとしか載ってなかったから忘れてたけど、デザイナーさんの息子さんだ!

「私、ユウ君の大ファンなんです!」

「はあ?」

「この前の雑誌に、ユウ君がデザインした小物載ってましたよね!それ見てからずっとファンなんです!買いましたよ!」

「ほ、ホンマか!?嬉しいわ!」

言ったら初めてユウ君は笑ってくれた。
そう言えばモノマネ王子でもあったんだっけ?
あ、それも見た。

「アレです!モノマネ王子としても私、尊敬してるんです!」

「…?なんで知っとるん」

「それはこの前の試合を見て!同じようなプレイスタイルなんで、あそこまで本人のモノマネが上手いの憧れます!」

今、自分の目がキラキラしてる気がする。
それにしても、なんで今まで気がつかなかったんだろう…。

「そ、そか。ありがとう」

「あの!よかったらメアド交換してもらえませんか!?」

「お前、おもろいやっちゃな。ええで、よろしゅう」

「宜しくお願いします!」

ヤバい、めっちゃ嬉しい!




(今度3人でお話しましょう!)
(3人て、あと一人誰がおるん?)
(うちの学校の先輩です)
(なんやおもろそうやなー。ええで)
(やった!)





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