別れの先
桜が風に舞って散るように貴方も散っていきました。
最後の最期までいつも通りの飄々とした貴方で居てくれたのは貴方なりの優しさなのか
もしれませんね。
「なまえ」
優しくて甘い声で私を呼ぶ貴方はもういない。
総司さん、貴方にまた会えますよね…?
例え、どれだけの年月がかかってもいい。
もう一度貴方に名前を呼ばれたいの。
微笑みかけて欲しいの。
もう一度、貴方と恋がしたいの。
いつか会う日までさようなら。
今度は平和な世界でずっと共にいれることを願います…。
「愛しています、総司さん。」
冷たくなった身体にゆっくりと呟きながら、最愛の人の存在を確かめるように土を被せた。
「なまえ…」
何処からか優しい声が聞こえた気がした。
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