青空の下で | ナノ


「ほら、やっぱりこっちのが可愛いよーサクラは!そのリボンあげる!」

桃色の髪に、赤いリボン。
ぼさぼさだった前髪も、いのによってきちんとセットされて。
それはそれは可愛い姿になっていた。

「あ・・・・ありがとう・・・でも・・・おでこが・・・・」

サクラの心配する通り、リボンを使った髪形はおでこを出してしまうもの。

「バカねぇ、そういうのは隠すから余計にバカにされんのよ!サクラは顔が可愛いんだから堂々としてりゃいいのよ!堂々と!」
「・・・・いのちゃん・・・・」

でも、いのの言葉でその表情は変わった。
・・・・このいのの笑顔に私も何回慰められたか・・・。
それほど、いのの影響というのはすごいのだ。

「それにねー、あんたのでこが広いって言っちゃったら、この子なんてもっと悲惨よー?でこでこよー!?」
「え”」

びっしぃと突きつけられた人差し指。
・・・すみません、いのさん、何故に私を・・・?
いや確かに私もでこですけど。シカマルと同じ髪の縛り方してるからでこなんですけど。
というより悲惨って。

「・・・いの・・・・どういう意味・・・・」
「褒めてんのよー、怒んない怒んない。ねーサクラ、こういう子、普通にいるんだし大丈夫よ自信持って!」
「え・・・あの・・・うん!」

いやサクラさん、そこでうんは無いでしょう。
ああ・・・・はい分かりました、話するだしに使われたんですね私。

「・・・・いいもん・・・・。どうせ、人間なんて・・・前髪生える位置も・・・額の面積も・・・だいたい同じくらいだし・・・」
「ロクっ!元も子も無いこと言うんじゃないわよ!要は自信持つってことが大事なんだから!ねぇ?」

戸惑いながらだけど、サクラが笑った。
いのと私も、つられるように笑った・・・。



「ねぇサクラー、今度私の友達紹介するわ。一緒に遊びましょうよ」
「う・・・うん!」
「・・・・・若い者同士ごゆっくり・・・」
「何言ってんの!あんたも来るのよ、サクラが不安になったらどうするの!」
「えー・・・・面倒くさい・・・・凄まじく昼寝したい・・・」
「・・・あんたって、本当に女の子らしくないわね・・・・」












小さな蕾が今、
綺麗な花を咲かせようとし始めました。
- ナノ -