青空の下で | ナノ

「じゃあ、さ」

この三人で勉強会しない?
そういう私の台詞に二人は目をぱちぱちさせた。

「今ね、父さん・・長期任務で里の外に出てるし、丁度いいかな、って思って」

本音はちょっぴり寂しいところもあったから。
一つの提案をして、その二人の返答を待った。

「えー、シカクのおっちゃんいねえのかあ・・」
「うん、今はちょっと」

前にナルトを家に泊めた時、
まあ生意気な態度をとるこの子でも、わしわしと頭を撫でて。


『おー、お前がナルトだな。いつもうちのと仲良くしてくれてありがとよ』


それ以来、ナルトにとっては数少ない"信じられる大人"に、シカクさんはなった。

「大丈夫なら、ついでに二人とも泊まっていきなよ・・・母さんなら、歓迎してくれると思うし」

夕飯、トマトが出るよう頼んでみるよ。
そう言うとサスケがちょっとだけぴくっと反応した・・・
やはり可愛い子供な部分も残っているんだなあ。

「・・流石に、友達が留年するとこ見たくないしね・・サスケも協力してよー」
「ふ、ふん・・・そんなの、お前一人でやればすむ話・・」
「・・・・・なんだかんだ言ってナルトと喧嘩すんの好きなくせに」
「・・っ!」

ぼそっ、
耳元でそう囁いてやれば図星の如く顔が赤くなる。
自覚は多分・・いや、絶対ないだろうけどね。
いっつもサスケに元気よく突っ込んでくのはナルトくらいしかいないもの、
留年したら絶対寂しそうな顔するに決まってる。

「はい、決まりね・・」

とん、と二人の背中をたたけば一瞬詰まりはしたものの、首を縦に小さく振ってくれた。
うんうん、素直でよろしい。
してやったりな表情で私は一歩だけ前に先へ進んだ。

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