「・・以上が、この里に被害をもたらした九尾の話。
そして、ナルトが苦しみ続けた理由」


終わります、と笑顔で言うロク。
火影である綱手は苦い顔をし、事情を知る上忍達はおろか、初めて耳にする事実を叩き込まれた生徒達は唖然としていた。

「理由は話しましたよ。私達がこうなったわけも、何故あの場所に姿を現したかも」
「私達は、ナルトくんに危害を加える人達が許せなかっただけです」
「それは罪じゃないでしょう?」

はあ、と綱手のため息が妙に響く。

「・・ロク、お前には別小隊の任務を任せてあったはずだが・・」
「はぐらかさないでくださいよ火影様・・。今の話題それじゃないでしょ」
「・・こいつらに理解させるにはまずそれからだろうが!」
「ロクちゃんみたいに頭よくないもの、ロクちゃん説明は下手だよね」
「ヒナタ、口調、きつい・・」

ちょっぴり落ち込みながらも、ロクはすぐ口を開く。

「任務はとっとと一人で勝手に行動して敵潰して急いでナルトんとこに合流したんです。
ヒナタが飛ばしてくれた式のお陰でなんとか間に合いましたけど・・まさか先生達がてこずる程までとは思ってなかったんで」
「ロクちゃんどうしてあんなにぎりぎりだったの?」
「薬と兵糧丸急いで用意していったの。結果的によかったよね」

ねーと話し合う二人についに口を出したのは。

「ち・・ちょっとちょっと!」

ちょっと、ともう一回言ってから、
視界に入る彼女の幼なじみである金髪の少女が眉間にしわを寄せながら言葉を少しずつ出した。

「・・あんた達の言ってることが本当で、あんた達の強い理由もなんとなくわかったけどさ」

どうして?
そう一言もらした後、いのの言動が荒くなる。

「どうしてあたし達に何も言ってくれなかったのよ!」
「どうしてって・・九尾事件は木ノ葉では話題をあまり出せないものだし」
「私達は影からナルトくんを守ることを選んだの」
「「それだけだよ」」
「それだけ、って・・・」


ふざけんじゃないわよーーっっ!!


耳をふさぎたくなる程に響いた大声に誰もが驚きを隠せなかった。


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